京セラは10日、太陽電池の発電効率を高める技術の特許権を侵害されたとして、韓国の財閥ハンファ・グループの日本法人、ハンファQセルズジャパン(東京)に損害賠償を求め、東京地裁に提訴したと発表した。請求額は非公表。
ハンファ社に特許権を侵害している製品の販売停止を求めてきたが、交渉が進展しなかったため、提訴に踏み切った。日本で類似品を販売する他の太陽電池メーカーや販売会社数社とも、提訴を視野に交渉している。
京セラが侵害されたと主張しているのは、2012年3月に国内で取得した「3本バスバー電極構造」と呼ばれる特許権。太陽電池の電極の数や幅、配置を最適化して電気抵抗を低減するとともに太陽光が当たる面積を増やし、発電効率を向上させた。ハンファ社は、3本バスバー電極構造を無断で使用した太陽電池を販売しているという。