2014-07-10

信頼感

僕は電車通勤している。

始発から乗るので、大概座れる。

そして、降車駅まで寝て過ごす。

僕のとなりには、これまた大概、中学生と思われる女の子が座る。

そして割りと高い頻度で、彼女は、眠ってしまって、僕に持たれかかる。僕は枕としての性能が高いらしい。

そんな彼女と会話を交わすことは、ほぼ無い。うっかり足を蹴ってしまって謝るときか、僕が降りる駅に着いて、降りたいときに、軽く身じろぎをしてもなお彼女に起きる気配がないときに『ごめんなさい、もう降ります』と声をかけるくらいだ。

そろそろ1年以上はそんなことを繰り返している。

ふと、先日。となりに座った彼女が、不意に僕の腕を叩いて注意を換気する。

ん? と思い目を開けると、彼女は私に携帯を見せてきた。

どうやら、彼女から見て私の反対側に座っている男が、以前痴漢してきた人物に似ているので代わってもらえないかとの依頼だった。

是非もない。

無言で頷くと、席を彼女と入れ換える。

会話もしたこと無いのだけど、信頼されていると知って、ふと、なんだか嬉しかった。

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