ニックネーム:太田たこす
いわゆる一つの同人オタク。現在の活動ジャンルはアニメ・ゲーム・マンガ(「ぱにぽに」など)のパロディ中心。元コミケスタッフ(館内担当)

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2014年07月10日(木)
「当日版権はコミケにそぐわないという話」補足
3年近く前に書いた記事「当日版権はコミケにそぐわないという話」に、
今更です申し訳ないのですが補足します。

いえ、先日Twitterで何気なくつぶやいた自分の言葉がきっかけで、
はたと重要な部分を書き忘れていた事に気がついたものですから(汗)
(正確には「あれ書いたよな?」と不安になって、確認したら書いてなかったという)

(以下「続きを読む」内で)


ワンフェスなどで頒布される版権物フィギュアは、
例外があるかもしれませんが基本的に「一つの版権元」に許諾を得れば良いものがほとんどですよね?
「まどか☆マギカ」のフィギュアなら、まどかだけ、
または別のまどマギキャラと絡めた作品になっている物が多いので。
全く別の版権元のキャラクターと絡めて「一つの作品」になるような例は、
見た覚えがありません。
(別々のフィギュアを並べて何らかの意味を持たせた写真はよく見ますが、あれはあくまで「別々のフィギュア」なので)

で、同人誌の場合、この手の「全く別の作品同士を絡めたネタ」が、
非常に多いんですよね。
それも一つ二つじゃなく、
複数の作品のキャラが入り乱れるような作品も結構ある。
そしてこの手法は「パロディの基本形の一つ」であり、
定番の人気ネタですらあります。
でまあこれもフィギュアとは事情が大きく異なる点であり、
当日版権を導入しづらい原因の一つだと思われます。

仮にやろうと思ったら、
それぞれの版権元に別作品と絡める旨を説明した上で申請をだし、
「全部の版権元から許諾が出たら販売します」という条件にしないといけない。
これだけでかなりハードルが上がります。
またそれがクリアできたとしても、
「版権使用料の配分をどうするか?」
という非常にややこしい問題が出てきます。
単純に「二つの作品を絡めただけなら半分ずつで」となってくれればいいのですが、
「うちの作品の要素の方が強い」などともめ出す恐れも。
仮にそうならずとも、一冊の内で絡む作品が多くなればなるほど、
一つの版権元の取り分は減っていく形になりますよね。
かといって「使用料は版権元一つにつき決められた額だけ」(二つ使ったら倍額)
となると、かなり金額的に厳しいことになるでしょうし、
そうなるとあまり多くの作品を絡めるのは不可能という事になるでしょう。

まあこれは「取り分をどうするか」の部分を除き、
あくまで同人側の事情であって、一方的な言い分でしかありませんけども、
「フィギュアより難しい問題をはらんでいる一例」
としてご理解いただければ幸い。


「複数の作品を絡めた実例」として自分の同人誌を挙げておきます。

「旧感覚普通老女おばあちゃん」

「旧感覚普通老女おばあちゃん第二幕」

「旧感覚普通老女おばあちゃん第三幕」

これなんかいくつの版権元に許諾申請だせばいいんだという話になって、
多分諦める事になるでしょうね……
2014年7月10日 22時08分 | 記事へ | コメント(0) |
| コミケ・同人誌関連 / 著作権 |
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