エンジニアのGTOです。

先日、先輩社員のMacの文字が異様に見やすいことに気がつきました。聞いてみたところ、Macに標準搭載されているフォントではなく、フリーフォントの「Ricty」を使用しているとのこと。

これは自分も使うしかない！ってことで早速インストールしてみましたので、その手順を紹介したいと思います。

 

 

プログラミング向けのフォント「Ricty」を導入してみよう！

Rictyとは

Rictyはプログラミングに適した見やすいフォントです。

プログラミング時に使用するフォントとして高い評価を得ている欧文フォント（Inconsolata）と和文フォント（Migu 1M）を合成して作られており、生成スクリプトが配布されています。

 

Menloと比べてみました。

 

 

Rictyフォント生成の準備

フォント作成プログラムのインストール準備

正直、Rictyを導入する手順はかなり面倒です。しかし、一度設定してしまえばいいだけですので、5~10分時間を注ぎましょう。

 

Rictyフォントを生成するために、Fontforgeというフォント作成プログラムが必要となります。まずはこちらを準備しましょう。

FontForgeを インストールするための準備として、パッケージ管理システムであるHomeBrewをインストールします。インストール方法はターミナル上で下記コマンドを実行するだけです。

ruby -e “$(curl -fsSL https://raw.github.com/Homebrew/homebrew/go/install)”

 

 

FontForge（フォント作成プログラム）のインストール

下記コマンドを実行してFontForgeをインストールします。

brew install fontforge

 

 

Ricty生成用フォントのインストール

Rictyは欧文フォント「Inconsolata」と和文フォント「Migu 1M」を合成して生成するため、この２つのフォントを入手します。

 

Inconsolata（フォント）のインストール

Inconsolata公式サイトより OpenType file をダウンロードします。

Inconsolata 公式サイト

「Inconsolata.otf」というフォントファイルがダウンロード出来ればOKです。後述する「Rictyフォントの生成」で使用します。

 

 

Migu 1M（フォント）のインストール

次に「M+ と IPA の合成フォント」より「Migu 1M」というフォントをダウンロードします。

M+とIPAの合成フォント ダウンロードページ

解凍したフォルダに「migu-1m-bold.ttf」と「migu-1m-regular.ttf」というファイルが存在していればOKです。こちらも後述する「Rictyフォントの生成」で使用します。

 

 

Rictyフォントの生成

生成スクリプトのダウンロード

Ricty公式サイトから生成スクリプトをダウンロードします。今回は Current Version をダウンロードしてみました。

プログラミング用フォント Ricty 公式サイト

 

 

フォントの配置

ダウンロードした「Ricty-3.2.3.zip」を解凍して出来てきた「Ricty-3.2.3」というフォルダに、「Inconsolata.otf」、「migu-1m-bold.ttf」、「migu-1m-regular.ttf」の３ファイルを格納します。

 

 

Rictyの生成

下記コマンドを実行し、Rictyフォントを生成します。

./ricty_generator.sh Inconsolata.otf migu-1m-regular.ttf migu-1m-bold.ttf

 

 

下記の４つのファイルが出来ていれば成功です。

• Ricty-Bold.ttf
• Ricty-Regular.ttf
• RictyDiscord-Bold.ttf
• RictyDiscord-Regular.ttf

 

 

Rictyのインストール

最後に下記コマンドを実行して、Rictyフォントをインストールします。

cp -f Ricty*.ttf ~/Library/Fonts/

 

FontBook を起動してRictyフォントが出来ていることを確認しましょう。

 

 

 

フォントキャッシュの更新

インストールが出来たら、下記コマンドを実行してフォントキャッシュを更新します。

fc-cache -vf

 

 

Rictyを設定してみよう

それでは実際にRictyを設定してみましょう。

今回はターミナルのフォントを Menlo から Ricty へ変更します。

変更前のフォント（Menlo）

Macの標準フォント Menlo でターミナルを見るとこのようになっています。これをRictyに変更してみましょう。

 

 

フォントを変更

メニューバーの 「ターミナル」＞「環境設定」からフォントを変更します。

 

 

変更後のフォント（Ricty）

文字がくっきりして見やすくなりました！

 

 

あ・と・が・き

いかがでしたでしょうか。フォントを変更するだけで、文字の視認性は格段に上がります。

設定に掛かる時間はほんの5分～10分。これでプログラムのミスが減ったら儲けものですよね。

 

ぜひ Ricty で快適なプログラミングライフを！