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 米国や欧州で承認され、日本では未承認のがん治療薬41種類のうち、24種は薬代が円換算で月に100万円を超えるとする調査結果を国立がん研究センターがまとめた。承認されて公的医療保険が適用されないと、患者は高額な負担が必要となる例を示した。

 41種は2000年以降に欧米で承認され、14年5月末時点で日本では承認されていない抗がん剤やがんワクチン。この中には米国か欧州のどちらかで不承認となったり、承認申請が取り下げになったりした6種も含まれる。がんの領域別でみると、血液15種、皮膚8種、泌尿器7種、甲状腺2種などだった。

 国立がん研究センターの藤原康弘・企画戦略局長らは、米国での薬価が確認できた34種について、1カ月にかかる薬代を円換算(1ドル=100円)した。使用量は、日本人の50代の平均身長や体重などをもとに、欧米での使用法から導き出した。