経済【国際ビジネスマンの日本千思万考】韓国プロパガンダ戦略に負けた日本、こう立て直せ…仏国際漫画祭の屈辱に思う、ビジネスの視点からの逆転策とは+(5/5ページ)(2014.2.15 07:00

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経済

【国際ビジネスマンの日本千思万考】
韓国プロパガンダ戦略に負けた日本、こう立て直せ…仏国際漫画祭の屈辱に思う、ビジネスの視点からの逆転策とは

2014.2.15 07:00 (5/5ページ)国際ビジネス
フランス・アングレームの国際漫画祭に出展された従軍慰安婦を描いた漫画の一場面。韓国プロパガンダにしてやられた日本だが、なすすべはなかったのか(韓国女性家族省提供・共同)

フランス・アングレームの国際漫画祭に出展された従軍慰安婦を描いた漫画の一場面。韓国プロパガンダにしてやられた日本だが、なすすべはなかったのか(韓国女性家族省提供・共同)

「金太郎」ではなく「桃太郎」たれ

 ビジネスの視座からこの問題を見てみましょう。マーケティング戦略に「金太郎でなく、桃太郎であれ」という教えがあります。すなわち、「強い金太郎が、熊にまたがりマサカリ担いで、一匹狼で戦いを挑む」ようでは一敗地にまみえやすいが、「天空を支配するキジの視座、犬の嗅覚と地上の凝視、サルの知恵、そしてそれらを、先駆けして森を探る先見・洞察力を備えた桃太郎が統括する」というチームプレーを心がければ、勝てる確率も高くなる-というわけです。やはり団結力と周到な観察・洞察力と智謀、リーダーシップなどが、外交でも、文化交流でも、最も重要なるポイントになると断言してよさそうです。

 幸いにも、今回の事件は全世界に広く報道されたようでもなく、限られた範囲で比較的短期にとどまったようであることと、フランス国内にも、あまりにも一方的で過激な対応に関しても「実際は日本側のみを排除したが、けんか両成敗で韓国も同時に裁くべきでなかったか」などと反省の声が上がっているようです。それと併せ、韓国の展示内容が結果的に文化の粋にとどまらず、政治プロパガンダだったのではという冷静な論調も出始めていることから、やや溜飲が下がる思いも致します。

 この際、日本政府、外務省を筆頭に関連の官・各省と漫画団体を含む民間、そしてスポンサーを務めるべき実業界が相携え、地道に“静かながらも執拗なる意見具申”を末長く続けるべきだと思量致します。

(上田和男)

=随時掲載します

上田和男(こうだ・かずお)
昭和14(1939)年、兵庫県淡路島生まれ。37年、慶応大経済学部卒業後、住友金属工業(鋼管部門)に入社。米シラキュース経営大学院(MBA)に留学後、45年に大手電子部品メーカー、TDKに転職。米国支社総支配人としてカセット世界一達成に貢献し、57年、同社の米ウォールストリート上場を支援した。その後、ジョンソン常務などを経て、平成8年(1996)カナダへ亘り、住宅製造販売会社の社長を勤め、25年7月に引退、帰国。現在、コンサルティング会社、EKKの特別顧問。

このニュースの写真

慰安婦の強制連行はなかったとする日本側の漫画。漫画祭の主催者は「政治的」と判断して撤去した(内藤泰朗撮影)
フランス・アングレーム国際漫画祭で1月30日、韓国政府の慰安婦企画展開会式であいさつするニコラ・フィネ実行委員(アジア担当)
1月31日、フランス南西部アングレームで開催中の国際漫画祭で、韓国政府が実施している企画展の慰安婦漫画を見学する女性たち(内藤泰朗撮影)
1月30日、フランス南西部アングレーム市中心部にある劇場で、韓国政府の企画展の開幕式典に集まった韓国の報道関係者たち。韓国人作家が漫画執筆の実演を行っていた(内藤泰朗撮影)
仏アングレーム国際漫画祭での韓国政府の慰安婦企画展。記者向け説明会は主催者側の要請で中止された(内藤泰朗撮影)
フランス・アングレームの国際漫画祭に出展された、従軍慰安婦の体験を描いた漫画の一場面(韓国女性家族省提供・共同)

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