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廃炉専門組織「汚染水対策を最優先に」
7月10日 22時19分

東京電力福島第一原子力発電所で廃炉に取り組んでいる専門組織の代表が会見し、当面は汚染水対策を最優先で進めるとともに、人手不足が懸念されている作業員の確保にも力を入れていく考えを示しました。

東京電力は福島第一原発の廃炉に向けた指揮系統を明確にするため、今年度から「福島第一廃炉推進カンパニー」と呼ばれる専門組織を設け、汚染水対策やさまざまな技術開発などに取り組んでいます。
この組織の増田尚宏代表が記者会見し、「当面は汚染水対策を最優先に取り組みたい」と述べ、汚染水の問題が直面する最大の課題との認識を示しました。
東京電力は汚染水が海に流れ出すのを防ぐため、原発の地下のトンネルに流れ込んだ汚染水を凍らせて氷の壁を作る計画ですが、作業開始から2か月が過ぎた現在も十分に凍らず、原子力規制委員会から抜本的な対策を示すよう求められています。
これについて増田代表は「追加の対策によるリスクも考慮しながら、専門家の意見を聞いてどのような方法が有効か検討している」と述べ、今月中をめどに対策を示す考えを示しました。
また、作業員の待遇や労働環境を改善するため、工事の9割を随意契約にしていることを明らかにしたうえで、「放射線量が高い現場と低い現場を組み合わせるなど、作業員の被ばく量を考慮した発注方法を検討したい」と述べ、人手不足が懸念されている作業員の確保にも力を入れていく考えを示しました。

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