「号泣県議」こと、兵庫県の野々村竜太郎県議

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「号泣県議」こと、兵庫県の野々村竜太郎県議

 「号泣県議」こと、兵庫県の野々村竜太郎県議(47)=無所属=へのバッシングが止まらない。政務活動費の不正使用問題の会見で見せた意味不明な逆ギレや被害者面で雲隠れする姿勢は、まさに駄々っ子のよう。兵庫県民ならずとも「こんな人がなぜ議員になれたのか」といぶかる声が続出している。ブログで「ののちゃん県議」と自称するなど幼稚な同氏を読み解くキーワードは「マザコン」と「婚活」にあるようだ。

 カラ出張疑惑や家電や切手の大量購入、スーパーでの連日にわたる数十円から数百円の不自然な買い物…。政務活動費をめぐる野々村氏の疑惑は日を追うごとに膨らみ、詐欺容疑での刑事告発は避けられない見通しになっている。

 号泣逆ギレ会見で全国的に注目されることになったが、その前兆は普段の議員活動から現れていたという。野々村氏と同じ無所属で、兵庫県議の丸尾牧(まき)氏はこう語る。

 「野々村氏は、議員控室で県職員から説明を受けているときも急に声を荒らげたり、相手を怒鳴りつけることがあった。電話をしていても最初は穏やかに話しているのに、ある時点からスイッチが入り大声で怒鳴り出す。周囲はキレるポイントがよく分からない。自身の感情をうまくコントロールできないようで、号泣会見の前には、緊張した様子で『落ち着いて、落ち着いて』と何度も独り言を言っていた」

 今週発売の「週刊新潮」は、野々村氏の中学時代のあだなが「発作マン」だったと報道。当時から、自分の言い分が通らないと駄々をこねてキレる性格だったと、同級生が証言している。

 そんな同氏に常に寄り添ってきたのが母親だった。

 マザコンぶりはつとに有名で、落選した2008年の西宮市長選では母親と一緒に街頭演説に立ち、落選後の会見にも母親がついてきて、取材陣を驚かせた。11年4月、44歳で晴れて兵庫県議になったときには、当選証書の受け渡しに両親を連れてきたという。

 「議会の傍聴席にも両親を呼んでいて、お母さんは5回ぐらいは見たことがある。議会が終わると、両親が控室にもやってくる。そんな議員はほかにいない。野々村氏は、お母さんに対して偉そうな口調で話すのが、意外だった」と丸尾氏。

 一方、当選後は結婚を熱望。11年12月9日の本会議では、「当選し、議員として活躍する45歳独身、野々村議員の次の夢は甘い結婚生活です。そのために、婚活議員として運命の女性との出会いを求めて、県営お見合いのひょうご出会いサポート事業に登録し、文字どおり体を張って、実益を兼ねて体当たり調査をしております」と熱弁した。

 議会ではたびたび婚活にまつわる質問をし、「公私混同」との批判もあがった。肝心の婚活は不発だったよう。

 「実際に、県営のサポートセンターで県職員の女性など何人かとお見合いをしていたようだが、何回かデートして『ダメでした』と言っていた」(丸尾氏)

 現在、自宅にも帰らず雲隠れ生活を続けているという野々村氏。大人として取るべき態度は、再度会見を開いて、疑惑を正面から説明することだ。