坂本龍一さん がん治療で活動休止7月10日 13時38分
世界的な音楽家の坂本龍一さん(62)が、がんの治療のため、公の場での音楽活動を休止することを発表しました。
坂本さんは「すべての関係者の皆さまに、多大なご迷惑をおかけすることを深くおわびいたします。必ずきちんと治して戻ってまいります。どうかしばらくの間、静かに見守っていただけたら幸甚です」とコメントしています。
これは10日、坂本龍一さんの所属事務所が公表しました。
それによりますと、坂本さんは先月・6月上旬、のどに違和感を感じ、東京都内の病院で精密検査を受けたところ、中咽頭がんと診断されたということです。
このため、坂本さんは今後、公の場での音楽活動を休止し、自宅があるアメリカで治療に専念するということです。
また、坂本さんは、今月19日から札幌市で始まる「札幌国際芸術祭2014」を監修するゲストディレクターを務めていますが、芸術祭での演奏会のほか、年内に予定されているすべてのコンサート活動を、がんの治療のため、中止するということです。
所属事務所によりますと、坂本さんは治療方法を担当の医師に相談したうえで決めることにしていて、作曲活動については治療中も続けたいとしています。
坂本さん患う中咽頭がんとは
坂本さんが診断された「中咽頭がん」は、鼻と口の奥にある「咽頭」と呼ばれる部分のうち、口の奥の突き当たりに位置する部分のがんです。
喫煙や過度の飲酒を長期間続けることによって発症する危険性が高まるとされていて、国内では、特に50代から60代の男性に多く発症しています。
初期症状は食べ物を飲み込む時ののどの違和感や、しゃべりにくさなどで、さらに進行するとのどの耐えられない痛みや出血、さらに、呼吸困難など命に危険を及ぼすおそれもあります。
中咽頭がんは早期に発見されれば治りやすいがんの1つで、早期のがんの場合、放射線を利用してがんが増えるのを抑える治療が有効だとされています。
また、がんが広がっている場合はがんを切除する手術を行うこともあります。
国立がん研究センターによりますと、頭から首の部分にかけて発症するがんのうち、中咽頭がんが発症する頻度は10%程度で、国内では年間1000人から2000人余りが発症するということです。
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