号泣県議、刑事告発も!市民オンブズマン兵庫「返済、辞職で幕引きは許されない」
兵庫県の野々村竜太郎県議(47)が政務活動費で不自然な出張を繰り返していた問題で、市民オンブズマン兵庫(森池豊武代表)が詐欺容疑などでの刑事告発や住民監査請求を検討していることが8日、分かった。今後、刑事事件に発展する可能性もある。
市民オンブズマン兵庫によると、野々村議員の、過去3年分の政務活動費について県に情報公開請求中。公開され次第、精査し方針を決める。同県西宮市などの市民オンブズマンとの連携も視野に入れている。
仮に架空の出張で政務活動費を受け取っていれば、詐欺罪にあたる可能性がある。県警の捜査幹部は「告発があれば、適切に対処する」と話す。
森池代表は「返済して辞職で幕引きされるのは許されない。現行の政務活動費制度の改善を促したい」と話している。
野々村議員を巡る動きは、収まりを見せない。この日、野々村議員が代表を務める政治団体「西宮希望の女神」(現・地域政党最後の希望)が、2012年に事務所費など約300万円を支出したとしながら、領収書を1枚も添付していなかったことも、政治資金収支報告書の記載で分かった。
政治資金規正法では5万円未満の支出には領収書を付ける必要がなく、支出回数も報告する義務はない。県選挙管理委員会によると、野々村議員は全て5万円未満の支出と説明したという。
収支報告書によると、12年は備品・消耗品費で50万円、事務所費で100万円を支出。政治活動費として149万5000円を計上した。領収書の添付はなく、水道光熱費、家賃などの内訳や月額なども書かれておらず、いずれの項目も1000円未満の端数がなかった。
事務所は西宮市の野々村議員の自宅で、会計責任者も本人が兼務。選挙管理委員会には事務所として届けていたが、管理する都市再生機構(UR)とは居住用として契約していた。UR西日本支社の担当者は「目的外使用の可能性がある」として、今後は事実確認を行い、契約違反に該当すれば是正を求める方針という。
来週調査欠席 また、県議会事務局は、野々村議員が、所属する総務委員会による14、15日の調査と、18日の委員会を欠席すると発表した。理由は不明。事務局によると、5日に野々村議員から事務局にメールで「ご迷惑をお掛けしています。調査と総務委員会を欠席します」と連絡があった。欠席には委員長宛ての届け出が必要で、7日に担当者がメールで提出を求めたが、返事がないという。