IoTとはインターネット・オブ・シングスの略で、日本語では「モノのインターネット」などと訳されます。
「モノのインターネット」と言われても(それは未来の話だろ)という感じで、なかなかピンと来ない読者も多いと思います。
そこで実例を挙げます。
アメリカにプログレッシブ(ティッカーシンボル:PGR)という保険会社があります。同社は自動車保険加入者に「スナップショット」という商品名のトラッキング・デバイスを郵送します。

手のひらにすっぽり入る大きさのこの発信機はユーザーの自動車のダッシュボード下付近にあるOBD(オンボード・ダイアグノスティック・システム→自動車整備士が使う自己診断装置)のソケットに差し込まれます。
「スナップショット」は、ドライバーが一日のうち何時ドライブしたか、どれだけの距離をドライブしたか、急ブレーキをかけたか、などのデータをワイヤレスで保険会社に発信します。
このデータをもとに、保険会社が「このドライバーは保守的な運転をしている良い顧客だ」と判断すれば、保険料金が割り引いてもらえるというわけです。
深夜以降しばしば外出する人や、渋滞が多く、急ブレーキをしばしば必要とする、ロスアンゼルスなどの都市部に住んでいる人は、たぶん保険料金のディスカウントに余りありつけないと思いますが、田舎に住んでいて、静かな生活を過ごしている老夫婦などの場合、15%~30%も保険料が安くなる場合もあるそうです。
このようにトラッキング・デバイスで自分の運転の模範生ぶりがモニターされていると思うと、人はライフハッキング風に一層、安全運転に磨きをかけるというインセンティブが働きます。つまりデバイスが、人々の日頃のビヘイビアにまで働きかけるわけです。
こうして蒐集されたデータをもとに保険会社はそのユーザーの事故を起こす確率を算出するわけですが、伝統的な、年齢、性別、乗っているクルマの種類、製造年などのデータに基づく確率の算定より遥かに正確に予想を立てることが出来るのだそうです。
もともと自ら進んでこのデバイスを自分のクルマに取り付けることに同意するドライバーは保守的なドライバーが多いため、トラッキングを拒否するドライバーとの間でのレート差は自ずと拡大するわけです。
これまでにこのようなデバイスを取り付けることに同意したドライバーは200万人に過ぎません。しかし今後、このようなデバイスが一層普及するのは想像に難くありません。
「モノのインターネット」と言われても(それは未来の話だろ)という感じで、なかなかピンと来ない読者も多いと思います。
そこで実例を挙げます。
アメリカにプログレッシブ(ティッカーシンボル:PGR)という保険会社があります。同社は自動車保険加入者に「スナップショット」という商品名のトラッキング・デバイスを郵送します。
手のひらにすっぽり入る大きさのこの発信機はユーザーの自動車のダッシュボード下付近にあるOBD(オンボード・ダイアグノスティック・システム→自動車整備士が使う自己診断装置)のソケットに差し込まれます。
「スナップショット」は、ドライバーが一日のうち何時ドライブしたか、どれだけの距離をドライブしたか、急ブレーキをかけたか、などのデータをワイヤレスで保険会社に発信します。
このデータをもとに、保険会社が「このドライバーは保守的な運転をしている良い顧客だ」と判断すれば、保険料金が割り引いてもらえるというわけです。
深夜以降しばしば外出する人や、渋滞が多く、急ブレーキをしばしば必要とする、ロスアンゼルスなどの都市部に住んでいる人は、たぶん保険料金のディスカウントに余りありつけないと思いますが、田舎に住んでいて、静かな生活を過ごしている老夫婦などの場合、15%~30%も保険料が安くなる場合もあるそうです。
このようにトラッキング・デバイスで自分の運転の模範生ぶりがモニターされていると思うと、人はライフハッキング風に一層、安全運転に磨きをかけるというインセンティブが働きます。つまりデバイスが、人々の日頃のビヘイビアにまで働きかけるわけです。
こうして蒐集されたデータをもとに保険会社はそのユーザーの事故を起こす確率を算出するわけですが、伝統的な、年齢、性別、乗っているクルマの種類、製造年などのデータに基づく確率の算定より遥かに正確に予想を立てることが出来るのだそうです。
もともと自ら進んでこのデバイスを自分のクルマに取り付けることに同意するドライバーは保守的なドライバーが多いため、トラッキングを拒否するドライバーとの間でのレート差は自ずと拡大するわけです。
これまでにこのようなデバイスを取り付けることに同意したドライバーは200万人に過ぎません。しかし今後、このようなデバイスが一層普及するのは想像に難くありません。