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「内部統制の過ちは繰り返さない」、西武グループがBPMツールでIT統制
西武ホールディングス(写真1)は2014年4月の「再上場」に合わせて、BPM(ビジネスプロセス管理)ツールを導入した。情報システムの運用・変更などにかかわる手続きを厳格に管理し、それに沿って業務を遂行する。「IT全般統制」の強化に関わる取り組みだ。
2013年11月から、持株会社である西武ホールディングス(西武HD)の情報システム部がBPMツールを活用し、IT運用業務を進めている。BPMツールはクレオネットワークス製のクラウド型BPM「BizPlatform」を採用した。西武HDは「案件管理システム」という名称で呼んでいる。
ツールを入れただけではなく、IT運用のベストプラクティス集である「ITIL」(関連記事:ITILの“精神”に学ぶ)に沿った運用を推進する体制も整えた。
さらに、2014年5月から事業会社であるプリンスホテルの情報システム部でも案件管理システムの試用を始めた。今後、西武鉄道や不動産会社の西武プロパティーズなどの各情報システム部門でも、同様の取り組みを進めたい考えだ。
従来のワンフロア業務から統制強化へ
西武HDの情報システム部には約30人が勤務する。西武グループ全体で共用する会計・人事システム(ERPパッケージ)などグループの中枢となる基幹系システムを管理・運用している。西武鉄道やプリンスホテルなどグループの事業各社に存在する情報システム部門や、各社が管理する情報システムに関する連絡窓口にもなっている。
西武HDの前川芳範情報システム部マネジャー(写真2)が案件管理システム導入プロジェクトを主導した。前川マネジャーは「他部署から異動してきて、情報システム部門のあり方や運営方法を再定義する必要性を感じた」と説明する。
当時、情報システム部のフロアには、前川マネジャーら企画系の社員のほかに、データベースを直接操作できる技術者、ERP運用をサポートするアクセンチュアの常駐スタッフらが机を並べていた。運用に関わる業務を「その場で何でもできてしまう」状況。業務がスムーズに進むというメリットがあるものの、再上場を目指す企業の内部統制としては問題があった。
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