ブログ書き始めて半年以上になる。出版社の人からメールが来て、会いにいってきた。出版というのはもちろん自費出版じゃなくて商業出版のことね。声がかかったきっかけはこのソーシャルゲーム批判という記事。あとは細々としたエントリーと、ブログの規模もそれなりに関係しているかもしれない。ゲーム関連の本を出さないかという提案だった。
とりあえずスペックから晒す。アクセスのほうは段々伸びてきて、もう少しで月30万PV行くかもしれないというところ。グーグルアナリティクス貼っとく。
はてなブログのアクセス解析はこんな感じ。
ブログのジャンルは、まあ色々と書いてるんだけど、最近はゲームの話題が多い。「文人商売」というブログ名は、なんか覚えやすくてインパクトのある名前にしたくて、それなら四字熟語かなあ、って感じで決めた。今考えるとかなり大仰な名前だと思う。
半年やってたにしては投稿記事数が少ないけど、僕のブログは1つ1つの記事が長いからそれなりの分量は書いてると思う。他のブロガーがどうなのかわからないけど、少なくとも平均で1日3時間くらいブログに充ててるんじゃないかな。僕は書くのが遅いんだよね。
まあ、出版できるという話になったので、このブログの歴史をざっと振り返りたいと思う。自己満足の記事だから誰が見るのかわからないけど、出版社とのやり取りは下のほうに書いてあるから飛ばしてください。
12月〜1月
ブログ始めたのは12月の半ばくらい。もともとこのブログは自分の勉強のためのブログだった。インプットしないと何も身につかないみたいなことをどこかで誰かに言われたので、とりあえず本を読んでその要約を書くという形でブログを始めた。最低限の他者性を意識して文章を書くためであって、多くの人に見てもらいたいとか全然考えてなかった。でも1日十数人くらいはアクセスがあって、こんなブログでも見てくれる人いるんだなあ、と思ってた。
本を読んでその要約を書いたりしてたんだけど、やってる内にゲーム関連のこととか自分が思ってることを書きたくなってしまって、まず始めのゲーム記事として、一番好きなゲームソフトであるゼルダの伝説 時のオカリナについて書いた。この記事がTwitterとかでけっこう評判が良くて、だんだん本の要約以外のことも書きたいと思うようになった。日常のことも、代官山に髪を切りに行った話とかを書いた。
2月
ここらへんから本の要約とゲーム記事が半々くらいに。読書系の記事を書いても見る人が少ないし、段々モチベーションが落ちていった。やはりブログをやってると人に見られたいと思うようになっていくのだろうか。しかも、本当に良い本は簡単に読んで要約とかできないから、定期的に更新もできないし、どうせならブログではもっと人に見られそうなゲームのこととかを書こうと思うようになった。本の感想は20記事ほど書いたかな。まあ今も全然見られていないw
3月
就活が嫌になって、たまたま気持ちを書き綴った就活をあきらめた僕が冬の江ノ島で考えたことがはてなホットエントリーなどでバズり、そのときにアクセス数がけっこう伸びた。数字が伸びていくのはけっこう楽しくて、グーグルアナリティクスを取り入れたりして、ある程度人に見られるようなサイトを目指そうと思った。SEOを意識して記事をつくったりした。おすすめの漫画ベスト100をランキング形式で紹介するとかは今もけっこう見られてる。
4月
スランプと言えるかもしれない。4月中はたった3記事しか書かなかった。まあそういう時もあるよ。
5月
もちなおして、けっこうたくさん記事を書いた。小説おすすめとか映画ランキング30とか、今もわりと見られてるページもできた。
6月
この月にソーシャルゲーム批判という、馬鹿みたいに長い記事を書いた。それが広まって、編集者の目に触れたらしい。決定的だったのは今までの積み重ねというよりも、この長文がバズったところが大きい。
出版社とのやり取り
ブログのプロフィールにアドレス晒しとくと色々メールが来るんだけど、編集の人からメールが来たときはびっくりした。一応ググってその出版社があることを確認して、自費出版じゃなくて商業出版だということもメールで一度確認してから電話。神奈川の僻地から這い出て東京まで向かった。
会うときまでに本の構成案考えといてみたいなことを言われたので、何となくだけど3パターンくらい考えた。会ってから色々としゃべって、結論から言うとちょっと喧嘩みたいな感じになった。
岡田斗司夫が、作家が母親なら編集者は父親みたいなことを言ってたけど、本を出版するときって編集者の裁量がかなり大きいんだよね。出版社のほうでも会議みたいなのがあって、本出すにはそこも通らないと駄目らしい。でも僕が会った編集の人は「俺の言った通りにすれば企画は絶対通すからその点は心配しなくていいよ」と言っていた。なんか結構有能な人っぽかった。ウェブの片隅にある僕のブログのところまでアンテナ広げてるくらいだからきっと凄腕なのだろう。(ほめておく)
編集から営業の部分も兼ねているらしく、主にどういった購買層を狙ってどういう内容の本を書くか、という話をした。
僕が書いた「ソーシャルゲーム批判」は4万字あるんだけど、本当は倍くらいの文字数で丁寧に書くべき内容なので、それで8万字くらいになる。その合間合間に、僕がブログで書いてきたゲーム批評みたいなものを挟んで、大体10万字ちょいくらい。ゲームをやったことない人にゲームについて説明するのは難しいし、記述も長くなるので、まあ15万字以内には収めるように。理想はヒカルの碁とかハチワンダイバーみたいに、ゲームの仕組みはわからないがなぜそのゲームが楽しいのかはわかる、みたいな書き方だけど、それは僕の筆力と要相談。本にするときには載せる写真とか正確な記述が重要なので、そのために結構時間がかかる。在学中に確実に出版したいならとりあえず夏休み終わるまでにちゃちゃっと完成させろ。
というのが編集者の主張なんだけど、まあ僕のブログを見て声をかけたんだから、そういうプランをあらかじめ持っていたのだと思う。でも僕は、本を出すなら「ソーシャルゲーム批判」とは(繋がっているんだけど)また別のアプローチで一冊を書きたいと思ってた。でも、じゃあそれはどういう内容なのか、と聞かれたら、ある程度書いて形にしてみないと何とも言えない種類のものなので、というか僕自身も書ききれるかわからないので、それじゃあ話にならないよね、ってことになった。
まず、なぜ僕に声がかかったかと言うと、直接的には言われなかったが
* 一浪してるのでまだ大学在学中(´・ω・`)
若いということがまず第一条件。ゲームの話は世代論でもあるので、僕の年代のゲーム語りを書籍にすればそれだけで一定の需要がある。出すなら絶対在学中と(暗に)言われた。
* ソーシャルゲーム批判、ゲーム実況擁護
僕の主張の方向性として、ソーシャルゲームを批判してゲーム実況を応援するような内容になってる。ソシャゲと実況はゲーム業界でもホットな分野なので、そこに言及するだけでも価値がある。
* ブログやってる
まあ宣伝とかは全部出版社がやってくれるみたいだけど、ブログやってたら自分でも宣伝できる。ていうかブログをやっていてソシャゲ批判の記事がバズったのは最低条件でもあった。いくら本が仕上がって、僕が良い本を書いたとしても、いきなり出版したら「どこから来たんだお前?」となるので、ブログという媒体でゲームのことを書いているという前提は大事。
ちなみに、書籍は一般的に3000部あたりが赤字か黒字が別れるところで、5000部売れる見込みがあれば誰でも本は出せるらしい。だから有名ブロガーはみんな書籍化オファーくらいは多分どこかでもらっていると思う。ただ、本なんて出しても普通は儲からない。仮に千円の書籍が一万部売れたとしても、印税1割で100万円。僕はマネタイズしてないから感覚がよくわからないけど、PV稼げるブロガーからしたら本書くぶんの労力をブログに費やしたほうが収入がいいのだろう。
まあ、本を出すことによってブログに箔が付くということもあるだろう。ていうか書籍を出すことと本を出版することはコンボにすらなってると思う。拡散力+信用みたいな感じで。
もともと僕は文章を書くためにブログをやっていて、一般人の僕に対して出版の話が舞い込んでくるというのはとてもありがたい話だ。でも、僕はブログとか書籍とかその類で飯を食ってくつもりは微塵もない、というかそんな夢は見ていないので、むしろ本の内容によっては将来にマイナスになってしまう可能性すらある。と、ずいぶん現実的でつまらないことを頭によぎらせながら編集者の方と話していた。だからちょっとふてぶてしい態度だったかもしれない。ごめんなさい。
出版社側からすれば本を売ることが目的なので、見た目が面白そうで中身がそれなりに無難なものを僕が素早くつくって、後はそれをどう売り出すか、という問題なんだろう。でも僕としては、僕が自分自身で納得できるものを作りたいという気持ちがある。ただ、自分が本を書くと考えれば考えるほど、少なくとも後3年は早い気がしてくる。でも3年経ったらゆっくりと本を書ける環境なんてやってこないかもしれない。
悩んだんだけど、書いて見ることにした。色々話した挙句、構成の部分は僕が好きにやっていいけど、少なくとも世代論の部分は強く意識して書くという条件と、いくつかの注意点と制限をもらった。あと締め切りも…。
本が出せるという確約があれば、やっぱりモチベーションの部分でブログの記事とは違う。万が一その出版社の締め切りに間に合わなかったとしても、なんやかんやして5000部売れそうな状況を整えればいいだけだ。ブログとかがうまくいってれば大手出版社から順番に企画書を送りつけるみたいなことだってできなくはないしね。ということで、なんとか頑張って本を書いてみようと思います!!
読んでる人はどこの出版社か気になると思うけど、具体的な出版の日付とかが決まったらブログに書くことにする。少なくとも3ヶ月は後になるだろう。別にブログで名前を出すなと言われてもいないんだけど、この記事でちょっとディスることも言ったし、何か会社のほうに不利益が被ることは避けたい。まあ三大出版ではないし、はてな関連でもゲーム関連でもないよ。
あと、ブログのほうは、本を出すとかそういうのは関係なくこれからも続けていきます。気まぐれな更新になると思うけど、これからはゲーム以外のことも書いていこうかなあ、と思ってる。
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