社会
神奈川県西部で地震多発化、箱根で群発地震も 県温地研が分析
県西部の地震活動が2000年代に入ってから活発化した状況で推移していることが、県温泉地学研究所の分析で分かった。昨年は東日本大震災以降では少なかったものの、丹沢を中心にマグニチュード(M)2以上が24回発生。箱根では火山性の群発地震活動が8回観測された。
温地研が余震の影響を除外した上でM2以上の発生回数を集計したところ、昨年1年間に丹沢で16回、足柄平野で8回の計24回起きていた。最大は7月10日に相模湾で発生したM3・9の地震で、湯河原で震度4を観測した。
東日本大震災のあった11年は計39回。計42回だった12年が近年では最多だが、13年についても、年間平均15回だった1990年代と比べれば活動度が高い状態だったという。本多亮主任研究員は「地震の活動期に入った影響かどうかは、今後の推移を見極める必要がある」と指摘している。
これとは別に、より小規模で体に感じない地震が多い箱根では、昨年1~2月を中心に群発地震活動が8回あった。このうち最大規模は地震数が6400を超えた1月17日から2月19日にかけての活動で、大涌谷の観測点で震度3相当を記録した。
温地研は20日、小田原市内で研究成果の発表会を開き、これらの観測結果を報告した。
【神奈川新聞】