社会
圏央道 横浜環状南・横浜湘南 20年開通目標 用地を収用へ
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の一部として計画されている「高速横浜環状南線」と「横浜湘南道路」の建設事業をめぐり、国土交通省と東日本高速道路は2020年度までの開通を目指し、土地収用法に基づく用地取得手続きを進めている。
当初は15年度の開通を目指しており、橋(きょう)梁(りょう)の工事などが進んでいるが、用地買収に地権者の同意が得られず、ことし3月末時点の用地取得率はそれぞれ約80%、約70%にとどまっている。周辺住民の一部は建設反対の姿勢を崩しておらず、収用が予定通りに進まなければ開通がさらに遅れる可能性も残る。
事業主体の国交省と東日本高速道路は、同法に基づく住民説明会を3月に開いており、今後国交相に対して事業認定を申請する方針。認定されれば現地の立ち入り調査を行った上で、県収用委員会に収用を求める。県収用委員会の審理で収用が裁決されると権利取得や明け渡し、補償金の支払いが行われる。
横浜環状南線は横浜横須賀道路の釜利谷ジャンクション(JCT)と国道1号の戸塚インターチェンジ(IC)をつなぐ8・9キロの道路で、1995年に都市計画決定。横浜湘南道路は藤沢市の新湘南バイパス(藤沢IC)から横浜環状南線の栄ICに接続する7・5キロの道路で、2000年に都市計画決定されていた。圏央道は、さがみ縦貫道路(相模原愛川IC-高尾山IC)が6月28日に開通する。慢性的な渋滞が起きている都心部に入らずに東名、中央、関越の3主要高速道路が直結する。
【神奈川新聞】