たまたま見つけたこのツイート。「子供が心を閉ざす親の対応」を図にまとめたものらしい。
PTAの講演会があった。その中で「子供が心を閉ざす親の対応」というのを、親達が子供役になって体験してみたら、想像以上にキツくてびっくりした(^o^;) pic.twitter.com/I2VSSKxdWe
— paripori (@paripori0) 2014, 6月 18
これって、対子供との会話だけの問題じゃないと思う。大人の世界だって、これに似たようなことはいくらでもある。
たとえば「会社にいきたくない」と愚痴る夫への対応を上記の画像に当てはめるとこんな感じかな?*1
1.命令する
「ダメ!さっさと行ってきなよ」
2.脅迫
「あなたが会社を辞めたら、これからの生活費はどうするの」
3.説教
「仕事に行くのはあなたのためにもなるんだよ」
4.提案
「今日のところはとりあえず休みとってみる?」
5.理屈
「前向きに仕事に取り組もうと思えばいいんだよ」
6.非難
「何言ってんの。バカじゃない?」
7.激励
「大丈夫だよ!頑張って!」
8.尋問
「職場で何か問題でもあったの?」
9.ごまかし
「行くだけ行ってみれば気が変わるんじゃないの」
これ、自分が言われたら「うっさいわ!!!」ってなる。これでは全然分かってもらえないと感じて、話すのが嫌になる。求めてもいないのにアドバイスとかうっとおしい以外の何者でもない。
「ハイハイ行きますよ、行けばいいんでしょ」ってイラっとして終わりだ。でも…自分はこういう話し方をやっちゃってることがあるな…。
それでは、どうしたらいいのか?
以前に職場で「話の聴きかた」についてのセミナーがありました。「正しい聴きかたと相手が心を閉ざす対応の違いとは?」ということに焦点をあてたものです。セミナーの資料にあったものを少しご紹介します。
相手を分かろうとするための聴きかたとして、「受動的な聴きかた」と「能動的な聴きかた」の2種類があります。
まず受動的な聴きかたについて。
1.沈黙
2.はっきりと意見を差し挟まないあいづち
「そうなんだ」「面白いですね」「それはまあ」「ふーん」
沈黙やあいづちは、話を引き出す力を持っており、黙ってきくことで話し手にもっと話せるように促す作用があります。
3.思いを引き出す言葉
「それについてもっと知りたいんだけど」
「あなたには大切なことみたいだね」
「それについてどう思ってるの」
このような言葉は「あなたに関心がある」「あなたの考えを尊重します」という意思を示すことで、相手にもっと話すよう勧める役目があります。
だけど受動的な聴きかたにも問題がないわけじゃありません。
具体的な言葉がないので物足りなく感じ、聞き手側が話を本当に理解しているのかよく分からない。それから、親密で十分に分かり合える力もない。
そこで建設的なコミュニケーションである「能動的な聴きかた」が大切になってくるというわけです。簡単にまとめるとこの3つ。
- 繰り返す
- 話をまとめる
- 気持ちをくむ
特に大切なのは「気持ちをくむ」こと。愚痴るときに一番求めてるのって「共感」と「理解」だもんね。
そういえば、7つの習慣でも「人の話は真摯に聴け」というような記述があった。一部引用してみます。
誰かと話をしているとき、相手の話を理解しようと真剣に聴くどころか、相手が話し終わった後のリアクションを考えながら聞いていないだろうか。
我慢強く心を開き続け、相手を理解したいという気持ちがなければ、人の話を本当に聴くことはできない。
自分が理解されていると感じたとき、あなたが本心から真剣に話を聴いてくれたと感じたとき、あなたが心を開いてくれたと相手が感じたときに初めて、その人に影響を与えられるようになるのである。
感情のままに動き、相手のことは考えずにそれらしいアドバイスをするのは簡単である。しかしそれでは確かな人間関係は築けない。
なるほど、それなら早速試してみよう!と思う人たち(私含め)にも釘を刺してくるコヴィー先生。
テクニックだけを考えるのは、一夜漬けの勉強と似ている。
そうだね、自分の中できちんと落としこめてないと意味ないよね。
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心理カウンセラーのカールロジャースは「正そうとする前に、分かろうとせよ」といっています。また、相手の悩みにカウンセラーが安易に答えを与えるのはよくないとのこと。なぜなら相手に甘えの気持ちを身につかせ、積極的に自分の世界を切り開こうという前向きな努力を奪ってしまうから。あくまでも聞き手は「鏡」徹することが大切というわけです。
いやぁ…耳が痛い。私はせっかちなほうで「それで結論は何なんだオラオラオラ」と心のなかでせかしてしまいがちなので、まずは辛抱強くならないとだなあ。
*1:私には夫はいないので、想像上の夫ということで