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玉石混交の化粧品成分の見極め方

化粧品は、実に多くの原料を元に作られています。大別すると、植物、動物、石油の3つが主に使用されているものです。その中でも、圧倒的に使用率が高いのが、石油を由来とした成分。化粧品のほとんどは、石油化学の恩恵によって生み出されたとさえ言われています。なぜこれほどまでに石油に依存するのでしょうか?
その理由は、安価・大量生産できる・保存がきくといった、生産において大きなメリットがあるからです。そのメリットが私たちの肌においてはどのような影響を与えるのか、様々な議論がなされています。

こんなダメージが考えられます。

石油由来のものにおいて考えられる問題点石油由来のものにおいて考えられる問題点を、一部ご説明しましょう。
まず、クレンジングや洗顔で使用するもの。これは、強い洗浄力で汚れを落とすことができるため、使用されているものです。しかし、この強い洗浄力は肌を守る「バリアゾーン」と呼ばれる層を破壊し、乾燥を引き起こす危険性があるともいわれているのです。また、防御能力が低下することで異物や紫外線が侵入しやすく、肌に残存する率が高いため、負担が長引くことも考えられます。次に石油由来の代表として挙げられるのが防腐系。
これは、少量の添加で強い殺菌力を持っており、化粧品を長期間保存できることから重宝されているものです。パラベンなどが有名ですが、刺激が強く、肌荒れや吹き出物などを引き起こすことがあるともいわれています。パラベンは厚生省(現在の厚生労働省)による旧表示指定成分でもあり、アレルギーなどの皮膚障害を起こす可能性のあるものなのです。

肌の上で化学反応が起こるまた、こういった肌への負担が大きい物質はクレンジングや化粧水といった基礎化粧品だけでなく、日焼け止めにも配合されています。
紫外線カット力が強い日焼け止めを作るために、紫外線吸収剤といったものを使用する場合があるのですが、これは肌の上で紫外線を吸収し化学反応を利用して熱を放出するといった作用をもつものです。肌の上で化学反応が起こるのですから、肌へのダメージは避けられません。さらに、夏の日差しによって弱った肌へより負荷がかかって、ますます荒れてしまうことがあるといわれているのです。

このように作り勝手が良く、様々な用途で使用されている石油由来の成分ですが、さらに色物(着色料)において良く使用されているものの中には発がん性が疑われるものまであり、不安を訴える専門家がいるなどますます議論が過熱しているのが現状です。

化粧品の過去の矛盾を振り返る

配合されているものを一つ一つ確認してコスメを選ぶのは難しいでしょう。
そこで、主に気を付けておきたいものをご紹介しておきたいと思います。
短期的には安全に思えても、長期的な連用で蓄積される場合もあるので、将来のことも考慮してチェックしてみましょう。

石油系合成界面活性剤

脂汚れを水に溶かす洗顔料や、水と油を混ぜ合わせて作るクリームなどに使われます。化粧品の中でもっとも多く使われる成分で、肌バリアを破壊してしまう可能性があるとされています。

石油系合成防腐剤

ほとんどのコスメに使われている合成防腐剤。代表的なものはパラベンやフェノキシエタノールですが、これらには微量でもホルモンバランスを崩す疑いがもたれています。他の保存料に比べ使用量も少ないので、比較的安全との意見もありますが、影響が未知であるからこそできるだけ避けたいものですね。

鉱物油や合成の油性成分

洗浄用ケアやクリームなど、コスメは油をベースにしたものがほとんどですが、その油の多くに石油が使われています。石油は、「鉱物油、ミネラルオイル、パラフィン」などと表記され、一般に価格は植物油の10分の一。また、ベンジルアルコールや安息香酸アルキルなどの油性成分などにも、肌トラブルを引き起こす可能性があるといわれています。

石油系合成色素

メイクの魅力のひとつにその豊富な色彩を楽しめるという点が挙げられます。しかし、その美しい色のほとんどは石油から生み出された合成のタール色素なのです。「○色○号」と色名と番号がついたものはすべてタール色素です。発がん性などの問題も指摘されているので、食事と一緒に取り込むこともある唇のコスメには特に注意が必要です。

石油系合成香料

香料は鼻から吸収されて、神経系にストレートに影響を及ぼします。特に石油を主原料にした合成香料はホルモンバランスを崩す可能性があるともいわれています。香料は、合成香料ではなく、天然のエッセンシャルオイルなどを選びたいものですね。

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