その日のまえに
その日のまえにの感想・レビュー(2196)
結婚をし、子どもを持った今、この作品を読んで良かったです。 読んでる最中、何度も胸が締め付けられました。 本当に・・・・家族って、私にとってかけがいのない、大事な大事な宝物。 沢山の思い出を作っていきたいです。 たくさんたくさん、笑顔でいたいです。 「その日」は、いつかやってくるのかなぁ・・・・ 考えたくないです。
“その日”について考えたことがありますか?何もなくただ普通に生活する中で“その日”について考えることは、生と死が内容になった本やTVなどを読んだ時・見た時だけの“その時”しかきっと考えはしないと思う。“その日”とした死の日を迎える為に今、出来ることと今、しておかなければいけないこと。“その日”がきた時。そして、“その日”の後はどうしていくのかを描いた作品。他にも作品が詰め込まれてあり、死をテーマにした一冊です。
「死」をテーマにした短編集。「その日」を告知されたとき、どう思い、何をするだろうか。愛する、かけがえのない人達との永遠の別れ…誰もが、いつかは、必ずやってくる「その日」、そして「その日のあとで」。かみしめるように読み終えました。短編集でありつつも、それぞれの登場人物の「その日のあとで」も余韻がありました。
普通に泣ける話だったけど、たぶん私はまだ本当の意味でこの話たちを理解できてないんだろうな。この年まで一度も親しい人との別れがないって珍しいのかも。「その日」を私はどう迎えるんだろうか。
その日のまえに・その日・その日のあと・・妻が母が亡くなる話。時を同じくして秋元康の『象の背中』も読んだ。こちらは夫が亡くなる話。どちらの作品も私にしては珍しく映像化を先に観てしまった。象・・の方は夫に共感出来ず。それは私が女で妻だからか?方やその日・・は完全に妻に同化。今はまだ夫や子どもや老いた母を残して逝けないよ私(泣)でもいつか必ず『その日』はくるんだなぁ・・重松作品は共感出来るものは多々あって、そして時間をおいて再読してもその都度『人』として考えさせられる作品が多く、ブレないので好きな作家です。
著者の作品は何冊か読みましたが、この作品は短編でありながら一つ一つがちゃんと繋がりながらも一つ一つが作品としてのクオリティも高く、切なさと愛する人への思いなどの描写が涙と共に溢れ出る素晴らしい作品だと思います。
「死」がテーマで主人公が違うから短編かと思っていたら、ラスト綺麗にリンク…胸が熱くなる連作短編集でした。「その日のまえ」と「その日」と「その日のあと」では思わず涙。読む年齢によっても感じ方が違う気がするので5年、10年後にまた読み返したくなる本。
死ぬ日=その日。関係ないようで、絡み合う物語たち。その日はいつ来るかわからないけど考え方次第では、余命告知された方が、心の準備ができるのかも。哀しさより不安のほうが怖い。その通りだと思う。
人って、いつかは死ぬんだよなぁ。でも、あまりにも早すぎる死は悲しすぎる。こんな当たり前な感想しか書けないほど、衝撃的な本でした。購入して何度も読み返したいと思います。明日からは、もっとまわりの人にやさしくできそうです。
短編集だと思っていたら、最後に繋がってて、びっくりしました。生きてきた意味と死んで行く意味について…考えていく事が答え。言葉が全てではない事を話したばかりだったから、ぐっときました。
最期のときを過ごす人を前に、生きる意味と幸せ、死を見つめる人々を書いた連作短編集。どの話も感動的だし、「その日~」の3部作の中には前半の4作品に登場した人々のその後が書かれていて、それがとても切なく涙を誘います。 人が亡くなることは身を切られるように辛く、まして自分が死に直面するとなれば、その苦しさは如何ばかりでしょう。どんなに納得いかなくても、理不尽だと泣き叫んでも、「その日」はいつか必ず訪れる。だからこそ、私たちは「その日のまえ」の日々を大切に生きていかなくてはいけないのだな、と思います。
我が家には「その日のまえに」立つものが二人いる。なかなか勇気が出ず読めなかったけど、思うより産むが易し…読んで良かった。でも、号泣、最も感動的~って感じでもなかった。もっと厳かな感じというか。泣いてはいけない気がして。今が「冷静な時」だからかもしれない。私の「その日」は随分と延期されていて、祖母の「その日」を見守ろうとしている。幸せを噛み締めた。そして考え続けようと…。
この物語を通じて、重松さんは読者に何を訴えたかったのだろうか…命の儚さ、哀しさ、切なさ…若くして生命を奪われる人の苦しさ、悔しさ、悲しさ、無念さ…残された家族の救えなかった生命に対する悔いや失われた生命への弔いと慈しみ…なんだってこんなにも泣かしてくれるんだろう。7編の短編の初めの四つの物語りが後半の三つのクライマックスに違和感無くリンクして行く。「
NHKBSプレミアムでのドラマを見て読み始めた。重松清さんの作品には癌で生命の終わりを迎える人々を描いた作品がいくつかありますが、本作も悲しくも残された人達が希望を見いだして生きていこうとする様がぐっとくる連作短編集でした。でした。妻を送り出す事になった夫と二人の息子、また他の二人の登場人物も過去に知人を送り出した事があって。涙腺が緩みつつも、人間って過去を乗り越えて生きていくものである事に頷きつつ読み終えました。
どの章も自分や大切な人の『その日のまえ』『その日』『その日のあと』の心理描写が見事でした。読んでいて悲しくて、切なくて「その日」の章なんて号泣してしまったくらいなのに、丁寧に読み進めたい気持ちになる文章でした。初めて重松清さんの作品読みました。また一人、いい作家さんに出会えました。
大林宣彦監督作品として映画化されましたね。何年か前にDVD借りて観ました。僕としては何故か読むのに時間がかかる作品でした。生き方に正解はないけれど、残された時間をどう生きるかを考えるのは大切ですよね。けど実際に「あなたの余命はあと一年です」なんて言われたらどうしよう?結局、今まで通りの日常を送るのかも。楽しい事がたくさんの人生よりも、あるはずの明日が当たり前のように迎えられる普通の人生の方がやっぱり尊いと思うから。
涙がポロリとこぼれた。漠然と想像することしかできない「死」について、リアルに描かれてあった。最初は、短編集だと思っていたのに、最後にすべてが繋がった。重松さん、深い!。皆さんのコメントを読んで、ドラマ化されていたこと、映画化されていたことを知った。私はどちらも見ていないから、素直に本を読むことができて、没頭できて、良かったのかもしれないなぁ。とってもよかったです。
普段生活しているときは別段意識しない『死』。でも生きるものには必ず訪れる『死』。どう受け入れ、どう咀嚼するか。それぞれの話の主人公たちは皆前向きで冷静な印象を感じたが、これが自分だったら…と思うと果たして彼らのように振る舞えるのか疑問。やはり怖くて仕方がない。想像がつかない。だから毎日を大切に過ごそうと思った。こうして今いることが当たり前ではないのだと再認識したのです。
死がテーマ。涙を堪えきれないものも、理不尽で到底納得できないものも、理想的と思えるものも。読むのは苦しい。苦しいけど輝く生を感じられる。生きることを考えさせられる。生きる意味を認められる。中高生など若い人に読んで欲しい一冊。
この手の本を読むと特に感情移入しますね、自分の場合に置き換えて、考え込んじゃいます。母親を亡くしたとき、その日は割と冷静だったように思う、後で来るんですよ悲しみが…。猫たちの時はその場で号泣…。自分の時はあとに残されたものたちの事を考えると、しっかり備えなくてはと、なるべくおだやかに逝きたい。
連作短編となっているが、各編の結び付きは薄く、連作形式は遊び心のようでもある。平易な文章で、読書スピードは早くなります。主人公たちに共感出来ないくだりは若干あるものの、「死」をテーマに周辺の人々の心の移ろいというか、気持ちの整理の仕方が一般人目線で語られる。家族の死を経験した人も、これから経験する人も、その人との過ごし方や思い出の扱い方に微かな道標を与えてくれる小品群でした。
ドラマの予告だけでぐっときて・・・原作を手に取りました。それぞれに心の響き方が違う話でしたが、それぞれに良さがありました。そして最後に少しずつ重なりあうドラマがまた、「なぜ自分が?」という答えのない問いに何か答えをくれたような気がしました。それでもやっぱり、自分自身をこのシチュエーションに置き換えて想像してしまうと、どうしようもなく込み上げてくるものがあります。健康診断、後悔する前にいこっと。。。
TVのドラマで気になって読んだ1冊。生きていれば必ずいつかは死を迎えるわけで、「その日」を見つめて最後の日々を過ごす人は自分の生きてきた意味や死んでいく意味についてちゃんと考えることができるからじつは幸せなのかもしれないという文に感動した。
健康診断で再検査の通知を受けたのをきっかけに読んだ。死とは何かのテーマがでるたびに「わからない」という台詞が出てくる。その答えを和美と美代子が見事に言い表し、物語を、そしてテーマを収束している。 わからなくて良いのだ、と「わかった」ことで救われる思いがある。
まだ自分の死を想像できないけど遅かれ早かれ「その日」は全ての人に平等にやって来る。大切な人を失った時私はどうするんだろう。私が「その日」を迎えた時、子供に家族に何が残せるのか考えてみる。
今NHK BSプレミアムでドラマ化されており、前編は録画済。3年前にガンで亡くなった父のことを思い出してしまいそうで躊躇していましたが、やっと原作を読んでみようと思えるようになりました。7つの連作短編集で、短編の主人公たちは死期が目の前に迫っていたり、家族を残していかなくてはならなかったり、重い設定なのですが、辛いだけではない読後感にさすが重松さん、と改めて思いました。7つの短編がそれぞれ少しずつリンクしていて、各短編のその後、が垣間見られたのも何だかほっとしました。勇気を出して読んでよかった一冊でした。
生死にまつわる連作短編集。この世に生をうけた者ならば、誰にでも平等に訪れる”死“。死期が予めわかった時…「その日」までを、どう生きるか…。当事者達が生きてきた土地を訪れ、人に会い、過去をたどることで、思いだし、考え、心と身辺整理をし、大事な人と過ごし最期を迎える。この本は、悲しみと共にゆったりとした重みのある優しい時間が流れていました。七作のうち前半四作での登場人物達が、後半三作でも少しだけ関わっていて、読んだばかりなのに懐かしいと思った。後半を読む時には、既に前半は過去の事だったからかな。
NHKのドラマ化を記念して何度目かの再読。でも読書メーターに記録をつける前なので、ずいぶん久しぶりなんだなぁ。短編連作でいくつもの物語がクロスしていて、そういう意味ではイリエムの話だけは何度読んでも浮いている。それ以外は全部「死」と向き合うことで「生」について語っている。ほんとうに涙がだだもれで、通勤電車で読んじゃあいけないと思いつつも止まらないので、恥ずかしい思いをしました。
★★★★✩NHKBSでドラマ化されるとのことで、一気読み。短編集だが、「その日」を挟んで「その日のまえに」、「その日のあとで」が連作となってる感じ。また、そのスピンオフが「ひこうき雲」、「潮騒」その他の2作は、なぜこの本に収録されたんだろう。。。?だわ。命の期限を宣告された人と、された人の身近にいる人、それぞれの視点からの物語。たしかに「その日」を迎える心境って、本人も周りの人達も、ドラマがある。いつ自分に降りかかるかわからないシチュエーション。感じながら、考えながら、の読書でした。さすが重松さん。
人の「死」について考えさせられた。自分自身のこともそうだが、愛する人の余命を宣告されたら何を考え、どう行動するだろうか?そして残された家族は…。昨日まで元気だった人が明日にはこの世にはいないかもしれない。今日一日を大切に生きたい。重松作品には人の気持ちに寄り添うような描写・表現力があって涙腺が緩む。因みに、この本、各章がさりげなく繋がっていて良いです。
『その日』どう向かえる、向かえる人の傍らで何を思う、何ができる? 想像しても至らないのだけれども それをじっくりゆっくりこれから考えていきたい。
連作短編。前半は対して心を動かされず、どこがお涙頂戴なのかと思ったが、後半は身近な人が逝く「その日」をテーマにいろいろ考えさせられた。 それなりの歳であれば受け入れやすいであろうが、若くして「残すところあと何日」と言われた場合、何をなすべきか?具体的には何も浮かばないが、準備はして行きたい。一面重いストーリー展開だが、物語は連作で後半に接点を持ち、美しい余韻を残す。今月NHKで檀れい、佐々木蔵之介でドラマ化らしいが、見てみたい。
とても良かった。その日を迎えるってこと、誰もが経験することだけど、普段の日常ではそんなこと考えてなく、それが幸せなんだなと思う。死と向き合うことを考えさせられた。実際はどうなんだろう。
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