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国際
【軍事情勢】中朝韓人民を支配する「神話」
怪しい「四千年の歴史」
一方、中国は傳氏が使った意味での神話の宝庫。まず「四千年の歴史」が怪しい。武力で滅ぼされ、何度王朝が変わったか。今の「共産党王朝」は、初代国家主席・毛沢東(1893~1976年)が建国宣言した1949年の誕生。その毛に関する“神話”も、習近平国家主席(61)があらためて磨きをかけた。共産党の正統性を徹底的に押し付け、貧富の格差や政治・行政の腐敗、治安悪化から人民の目をそらすことが「編纂」目的。
従って虚飾にあふれ、幾重にも嘘で塗り固められている。毛は共産党軍を初めから掌握できていたのではない。「長征」などと、あたかも大遠征をしたごとく取り繕ろうが、実態は国民党軍に追われて1万2500キロに及ぶ、惨めな長距離逃避行した間の35年以降。掌握後は《三大規律・八項注意》を順守する「人民の軍隊」を目指したとされる。今も教科書で《遊撃戦を展開し、土地革命を断行して、労農革命政権を樹立。地主の土地を没収して農民に分け与え、豪農・地主への債務も帳消しにした》と教えるが、実態は「共産土匪軍」と恐れられた山賊だった。鉄鋼・石炭・セメント会社や豪農・地主はもちろん、比較的裕福な小作農やしがない行商人まで「階級の敵」と決め付け、莫大な金品や土地を略奪、大殺戮を繰り返した。弱きはくじくが、精強な大日本帝國陸海軍とは戦(いくさ)らしい戦は行わず、逃げた。「抗日戦勝利」というより、国民党の抗日戦を妨害し、疲れ切った国民党を後ろからバッサリやっただけ。
日本神話は「日本人としての価値観の源泉」で普遍性を伴うが、毛神話は「共産中国の最高権威の源泉」。「共産党王朝」のみ通じる洗脳術であって、王朝が代替わりすれば否定される。
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