結城繁久
2014年7月8日03時00分
志賀原発周辺の断層を独自に調べている日本科学者会議石川支部など四つの市民団体は7日、原発から北に約7キロの海岸付近で海の堆積(たいせき)物があるのを確認したと発表した。12万~13万年前の堆積物とみられ、その後に高さ約40~50メートルまで隆起したと考えられるという。原子力規制委員会は、12万~13万年以降に活動したことが否定できなければ活断層と定義しており、4団体は詳細な調査を北陸電に求めている。
4団体は6月15、16日、志賀町富来生神地区にある高さ46メートルと53メートルの地層の露出部分を調べた。協力した立石雅昭・新潟大名誉教授によると、泥の粒子をほとんど含まない砂の層や甲殻類の巣穴とみられる塊があることから、海の堆積物と考えられるという。
この地層の露出は、1977年6月に発行された旧富来町の「富来町史」にも記載されているという。しかし、北陸電は「この付近には海の堆積物はない」としてきたことから、4団体は「北陸電が原発周辺でまともな地質調査をしたとは考えられない」と主張している。
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