【速報】IAEAと福島県立医科大との実施取決め(おしどりマコ)
IAEAの特権と主導権
パラグラフ8と9に出てくる「パラグラフ5の別途の合意の必要性」というものは、法的又は財政的な義務が生じる活動は、別途の合意の必要性について相互に協議する、というものである。
「当該活動は、IAEAの財務規則に従って別途の合意が作成される前には実行できないことが確認される」県立医科大とIAEAとの協力の取決め、と言いながら、IAEAに主導権があるのだろうか?
その懸念はパラグラフ10で大きくなる。
10 特権 及び免除
両当事者は、日本国政府が1963年4月18日にIAEAの特権及び免除に関する協定を受諾したことに留意する。
IAEAの特権及び免除に関する協定Agreement of the Privileges and Immunities of IAEA.http://www.iaea.org/Publications/Documents/Infcircs/Others/inf9r2.shtml
これを調べてみると驚くほど特権が与えられていることに気づいた。主な内容は、
*IAEAに法人格を与える(第2条)。
*財産等に関する訴訟、捜索、税等の免除(第3条)。
*機関職員及び機関の任務を行う専門家に対する外交特権付与(第6条、第7条)。
IAEAは原発事故で汚染された方々の健康への知見の提供のため、県立医科大と協力関係を結ぶのではないのか。なぜこのような特権が与えられ、取決めの中でそれを強調するのか。
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果たしてIAEAは被曝による健康被害に関して公平な判断をするのか
12月9日に行われた地元説明会の中で、住民が外務省に対して、1959年に結ばれたIAEAとWHOの協定を持ち出し詰め寄る場面があった。
http://no-border.co.jp/archives/5749
この1959年のIAEA-WHO協定について訳しているものはこちらである。
http://www.crms-jpn.com/doc/IAEA-WHO1959.pdf
これをみると、WHOとIAEAはとても緊密な関係にあることが伺える。とくに「統計業務」の章には疑問だ。「統計分野における情報、資源…共通の関心事項を行う全ての統計計画について、相互に協議しあうものとする」
このように、WHOは原子力推進機関であるIAEAを協議しながら、被曝の健康被害についてきちんと評価できるものであろうか? IAEAは「原子力の平和的利用の促進」と「核兵器への転用の防止」が目的の機関である。この1959年協定をもって、WHOは放射能汚染の犠牲者を守るという使命を果たしていないと批判し続けている団体もある。
http://independentwho.org/jp/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%80%8Cindependentwho%E3%80%8D/
http://independentwho.org/jp/who%E3%81%A8iaea%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%8D%94%E5%AE%9A/
特権と主導権を与えられ、IAEAは福島の地において、何を「協力」していくのだろうか。この取決めは3年間有効で、お互いの同意によって延長することができるという。
次の記事に、人の健康に関する分野における協力に関する実施取決めの仮訳の全文を掲載する。
http://no-border.co.jp/archives/5784
【NLオリジナル】