リバイバル・ジャパン|キリスト教の総合情報雑誌
地引網出版
レポート

仏教式の墓を撤去してキリスト教式の墓を設置

岐阜県の山村で起きた神の御業

岐阜県北部、山深い場所にある旧・加子母村(2005年に中津川市と合併)の一家がクリスチャンになり、それまで守ってきた仏教式の墓を撤去して、新たにキリスト教式の墓を設置した。寺や神社との繋がりが強固な因習の強い土地で、それはどのようにして実現したのだろうか。現地取材を行った。(本誌・谷口和一郎)
仏教式の墓を撤去してキリスト教式の墓を設置

加子母という土地

中津川駅から車で約1時間。加子母川に沿って開けた細長い平野に民家が点在する。加子母は、伊勢神宮の式年遷宮(20年ごとの宮の建て替え)の際に用いられる檜の産地でもあり、神社や寺の力が強い。新興宗教も盛んで、その巫女に占ってもらおうと全国から人々が訪れる。

「加子母」という地名は、近くの恵那市岩村の竹並神社の祭で巡行する神輿の仮置き場(御旅所)を「神子母神社」と言い、その伝統がこの地方にある水無神社の神輿巡行にも用いられ、神輿を休息させた中切地区一帯の郷名となり、そこから転じて村名「加子母」になったという説がある。神社と一体となった地域の姿が伺える。

今回、仏教式の墓を撤去する決断をした岩木家は、屋号を中垣戸と言い、地域の水無神社の氏子総代、曹洞宗の法禅寺の檀家総代をそれぞれ三代にわたって務めてきた旧家。神社の祭りでは、広い自宅が社務所代わりとなり、神主や巫女が着替えなどを行っていた。また法禅寺には、総代ということで寺の位牌堂に特別大きな位牌が設置されていた。

家族の救い

現在、岩木家には母親の岩木もとさん(89)と長女の園子さん(69)の二人が暮らしている。長男の久良さん(64)と次女の美紀さん(60)は実家を出て暮らしているが、この美紀さんが高校生の時にクリスチャンになり、以来ずっと家族の救いを祈ってきた。しかし、実家を出てクリスチャンになった者として、神社や寺との繋がりにどう対処していいかが分からなかった。

状況が動き始めたのは、美紀さんが愛知県の新城教会(滝元順主任牧師)に通い始めてから。それまでは別の教会に通い、霊的刷新が起きたというカナダのトロントにも行ってみた。新城教会では、日本における「霊的戦い」の重要性を聞いた。祖先や家族が偶像礼拝や先祖崇拝をすることで悪魔・悪霊による霊的束縛が家の中に入り、福音に覆いが掛けられてしまっているため、偶像礼拝で生じた悪魔との契約を十字架の勝利に立って断ち切る宣言をし、同時に福音を語っていくという視点だ。美紀さんはリバイバル聖書神学校(山?ランサム和彦校長)にも入学し、3年間学んだ。

新城教会では1992年の2月13日、愛知県民の森で滝元順牧師ら8名が徹夜祈祷をしているときに津波のような「ゴーッ」という音を聞き、全員がコンクリートの床に倒され、教会に帰ると祈りが止まらなくなるという現象が起こった。聖霊が圧倒的な力をもって降ったのだ。

さらにその年の7月9日、朝6時からの祈り会で、神から「この街に働いている敵の力を打ち破りなさい。街に出て行って祈りなさい」と促され、実際に神社などに行って悪魔・悪霊に宣戦を布告する祈りを行った。その後、日本のキリスト教会で物議を醸す「地域の霊との戦い」の始まりだ。新城教会は、多くの反対意見がある中、「これは神からのものだ」と確信して20年にわたってそれを継続してきた。茶臼山駅という無人駅近くにある教会は今、礼拝に500人ほどが集うようになっている。

岩木家の救いのためにも、この霊的戦いが実践に移された。教会のスタッフたちが加子母地区を訪れては、神社や寺、巨石信仰の場所、新興宗教の施設などに行って、とりなしの祈りを行い、それと平行して家族への伝道を試みた。姉の園子さんが勤務している加子母観音を祀る葬儀会社に出向き、体調を悪くしていた園子さんのために祈った。すると、体がずいぶん楽になり、何かの力を感じたという。

「田舎では、偶像礼拝や先祖崇拝、祭などの霊的行為がコンスタントに行われ、それが日本全体を押さえつける原動力になっているとも言えます。だから、加子母の解放と祝福を祈ることは日本全体の祝福にも繋がると。そう信じて祈ってきました。」と祈りのチームを派遣した順牧師は語る。

クリスチャンで妹の美紀さんは、母親と姉と兄に福音を伝え、「じゃあ、墓をどうするんか?」と問う3人を説得して昨年秋、新城教会に連れてきた。順牧師が対応し、次のように語った。「日本人はいつも先祖を気にして、先祖の霊が来るって言いますが、それは本当に先祖の霊でしょうか。先祖のふりをした悪霊だったらどうしますか?」その言葉に、園子さんが反応した。葬儀屋に勤めていて、葬式後、焼き場で焼いたはずの人が室内を通ったりと不思議な現象がよくあり、「あれは死んだ人じゃなくて、何か不気味な存在だ」と感じていたと言うのだ。

(続きは本誌で。)


 

リバイバル・ジャパンのバンクナンバー購読

地引網出版オススメ商品
あなたがずっと求めていた人生
あなたがずっと求めていた人生
定価:2,200円+税
発売日:2014年5月25日
お金と信仰
CD「お金と信仰
定価:1,500円+税
発売日:2014年5月7日
求道者伝道テキスト
求道者伝道テキスト
定価:750円+税
発売日:2014年4月16日
このWEBページの先頭へ行きます
合資会社リバイバル新聞社(地引網出版)
〒191-0065 東京都日野市旭が丘2-2-1
TEL / 042-514-8590 FAX / 042-514-8591