こんにちわ。ハム吉です
更新予定にも書きましたが「新司法試験について」の記事もこれでラストになります。最後はハム吉がローの後輩たちにあげたレジメをのっけたいと思います
このレジメにはハム吉が在学中に考えていた勉強に向かう姿勢や方法論が書いてあります。もちろん方法論なんてのは十人十色ですが、むしろハム吉は後輩たちに今の勉強に対する姿勢では甘すぎることを感じて欲しくて作りました(本当にうちのローの雰囲気は終わりつつあります)
ちなみに大学院名や人物名にじゃっかんの修正をほどこしてありますが、ほぼ原文のママです
[レジメ]
さようならハム吉さん特別企画
★純粋未修者との対談 ~彼はいかにして合格を果たしたのか~
先日の報告会で同期の合格者の方たちがかなり立派なレジメを作られているのを知って自分にも目に見えない圧力がかかりました(これを一般的にプレッシャーといいます)。というわけで急遽、自分なりに新司法試験の勉強方法(特に純粋未修者の方対象)をまとめてみました。
もっとも、自分は他の合格者の方と違い、自分の勉強方法を体系立てて分析する力はありませんしそもそも出来ないです。そこで趣向を変えて対談形式で自分なりの勉強方法を伝えてみようと思います。
それでは歴史的対談をご覧ください。
☆はじめに
司会:ハム吉さん、今日はお越しいただいてありがとうございます。純粋未修者のハム吉さんが在学中に実践していた勉強方法などについて色々とお話を伺いたいと思うので、どうぞよろしくお願いします。
ハム吉:こちらこそよろしくお願いします。
司会:まずはハム吉さんの今年の試験を受けた後の手ごたえを教えてもらえますか?
ハム吉:そうですね。まぁ、自分の実力なら当然受かると思っていましたよ。
ま、当然の結果ですね。これは3年前から決まっていた運命ですから。
司会:・・・。えっと、ある後輩の目撃情報によると試験期間中にハム吉さんはめっちゃ暗い顔をして大学院近くの中華料理屋さんで「ヤバス。ヤバス」とぶつぶつ言っていたとのことのようなんですが。
ハム吉:ああ。それね。演技ですよ。当然でしょう。
司会:そうですか。まぁ、あとで再現答案の分析の中で正直な本音が聞けると思うので先に進みたいと思います。
☆純粋未修者の勉強に対する取り組み方について
司会:ハム吉さんは入学当初から勉強をするにあたって自分なりのルールを決めていたとのことですが簡単にお話してもらえますか?
ハム吉:分りました。やっぱり自分がこれと信じた勉強方法は一定の成果(失敗するか成功するか分からないですけど)が出るまではやりぬくことが大事になると思います。
確かに自分の勉強方法が合格へつながっているのかはやっているときはわかりません。ただ、結果がうまくいってはじめて効果があったとわかる以上、成果がでる前に方法を180度変えてしまうのは意味がないのは明らかですよね。だって、それでは何も得るものがないじゃないですか。
司会:なるほど。一つの考え方ですね。
ハム吉:次に、いきなりですが自分は予想というのが大嫌いでした。そもそもメリハリとか効率性をもってやるなんて余裕がある人だけの特権ですよ。むしろ我々ゼロから始めた人はどんな問題がきても、最低限、問題となる条文の指摘、自説を策定できる力をつけることを目標に、あらゆる科目に対してしらみつぶしにやるという姿勢が大事だと思います。
だいたい、自分が買った基本書を1冊全部読めないでどうするんですか。怠慢としかいいようがないですよ。大事なところだけを読むとしてもゼロから始めた人は何が大事か分からないんですからとりあえず全てを一度押さえて(一度で理解する必要は当然ないですよ)から日々の勉強の中で受験上、重要なところとそうでないところがわかってくるんですよ。
 だから自分は勉強する際には「基本書・演習書は1pから最後まで、また、条文であれば1条から最後まで」を信条にしらみつぶしにやってきました。なお、付け加えると時間がないというのは言い訳ですからね。
司会:他に大切なことはありますか?
ハム吉:そうですね。まずは勉強に向かう姿勢ですけど仲間や友達同士で群れすぎていないか常に自問自答してください。勉強は一人でやるのが基本です。分らないことがあれば最初に仲間にきくのではなく、まず自分が手持ちの資料や図書館の文献を調べて悩み抜くのが先でしょう。この点、分からなければすぐに人に尋ねるひとは落ちますよ。
あと、特定の人に依存している人もやめましょう。いい年なんですから最後は自分の意志で判断しなくちゃだめですよ。
それに、傷の舐め合いは最悪です。ゼミや勉強会などではその人のできていないところ、直したほうがいいところはハッキリと伝えてください。他人の勉強方法についてまで口を出す必要はないですが、その人が書いた答案や法律問題の考え方で疑問に思ったところは容赦なく指摘すべきです。それで言われた方が腹を立てたりヘソをまげたりするのはまだゆるされます(自分もゼミでイライラすることもありました)。けどそのことで口を利かないとかもう一緒に勉強しないとかほざいている人は成長しないので絶対に落ちますね。
司会:なるほど。自分の実力のなさから目をそむけることなく、ひたすら努力し続けるのが大切というわけですね。
ハム吉:そうです。あと、これは特に純粋未修者の方に伝えたいことなんですが条文はとにかく引いてください。
司会:基本書を読んだり、論文問題を解いたりするのではなく条文を引くことが一番大事ということですか?
ハム吉:その通りです。条文を引きまくれば合格まであと1cmです。
司会:1cmの意味がよくわかりませんが、とりあえず効果は絶大ということですね。
ハム吉:YES.WE,CAN!!
だから普段の勉強の中で条文は絶対に!必ず!死んでもいいので!引いてください。
司会:もう少し具体的に話してもらえますか?
ハム吉:失礼。興奮してしまいました。最近たまっているものですから。えっとですね、普段の予習や復習、自分なりの勉強方法を実践していると教材に必ず条文が引用されていますよね(ex (民177条))。こういう引用条文を見たら分かっていても、知っていても、絶対に引いてください(むろん意識の問題であって、レポート課題の提出があと5分で締め切られる場合や1分前に引いた条文をもう一度引くかどうかはそのときの気分次第です)
また、肢別本や多肢択一式の問題を解いて解説を読みますよね?そうしたら引用条文がありますよね?そしたらちゃんと六法を引いて確認するんですよ。
さらに、論文の問題を解いた後に参考答案とか解説を読みますよね?条文がありますよね?これまたちゃんと六法を引いて確認するんですよ。
司会:なるほど。徹底していますね。
ハム吉:「この条文は知っているし、分かっているからいいや」という理由で六法を引くのを止めていいのは、これ!!と決めて使い込んだ六法が手放せなくなるまで使いこんだときだと思います。
具体例をあげますと、自分は入学時に買ったポケット六法平成19年度版をひたすら引いていました。また、大事だと思われるポイントも書き込んでいきました。(法改正対策や授業用として毎年度、模範六法も購入し使っていました)。
そして、時間を見つけては講義で扱う法律の条文を1条から素読していました。苦手だった民法、会社法、民訴・刑訴の条文はおそらく1年生時で少なくとも20回は素読をしています。そういう努力を重ねていると、3年生になったあたりから問題を解いていると「愛用六法のアノあたりにある●条の条文が問題になりそうだ。」「そういえばこんな書き込みもあったよなぁ。」「関連条文として●○条もあったような気がする。」というような感じで一つの条文をみると他の関連条文も頭の中を駆け巡るようになります。
司会:それは素晴らしいですね!
ハム吉:やはり本試験での武器は六法だけですから、条文を見て概念、制度趣旨、主要な問題点などを想起できるレベルにまで達してください。本試験の限られた時間の中で問題点が分かったとしても関連条文が分からなければ、また、関連条文が分かっても引くのに時間がかかっていてはお話になりませんからね。
一応自分が使い込んだ六法を写真でみるとこんな感じですね。 
外観(表紙の字がこすれて消えています)
  
 
中身(マーカーの重ね塗りと書き込みでどの条文が大事か一目了然です)
 
 
 
  
ハム吉:チェックの仕方は人それぞれですが、やはり六法と一体になること。これが究極奥義取得への第一段階だと思います。
司会:なるほど。六法との石破ラブラブ天驚拳というわけですね。 
ハム吉:うまいこといいますね。ハハハ(後編へ続く)