サムスン第2四半期は3期連続の減益に、競争激化や通貨高で
[ソウル 7日 ロイター] - 韓国のサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)は、今年第2・四半期決算が3期連続の減益となる見通しで、第3・四半期も減益に見舞われる恐れがある。
背景にあるのは、スマートフォン(多機能携帯電話)市場全体の成長が鈍化する中で、低価格製品が市場シェアを拡大していること。さらに米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)の新型「iPhone(アイフォーン)6」の発売をにらんだ買い控えなどだ。
韓国ウォンの対ドル相場が6年ぶりの高値になったことも、同社を一層苦しい状況に追い込んでいる。
トムソン・ロイター・エスティメーツの調査では、同社が8日に第2・四半期は12.6%の減益になるとのガイダンスを示す見込み。決算は今月中に公表される。
第2・四半期の営業利益は、アナリスト38人の予想平均が8兆3000億ウォン(82億2000万ドル)と、前年同期の9兆5000億ウォンを下回り、2012年第3・四半期以来の低水準になるとみられている。
売上高は前年同期比6%減の54兆ウォンと、09年の国際会計基準採用後で最も大きな落ち込みが予想されている。
年間でもアナリスト49人の営業利益予想は7%減の34兆2000億ウォンで、3年ぶり減益になるという。
韓国先端科学技術大学のチャン・シージン教授は「サムスンの最盛期は過ぎ去った。過去3─4年の利益の伸びは異常なほどの高さだったが、今は普通の水準になりつつある」と指摘した。 続く...