| 集団的自衛権や憲法について学ぶ母親ら=2日午前、さいたま市大宮区の埼玉中央法律事務所 |
平和憲法を学ぶ「緊急憲法女子会」が2日、さいたま市大宮区の埼玉中央法律事務所で開かれ、子ども連れの母親ら17人が参加した。1日に安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行ったばかり。母親らは「戦争はやめてほしい」「戦争に子どもが行くことになったら…」と閣議決定への不安の声が聞かれた。
女子会は、同法律事務所の竪(たて)十萌子弁護士が初めて企画した。「日常の中で、集団的自衛権や憲法の問題が蚊帳の外に置かれている。私も1児の母親。同じママさんたちに今の現状を知ってほしかった」と話す。
参加者は、自民党の憲法改正案を見ながら、現行憲法との違いを学んだ。竪弁護士は「集団的自衛権の解釈変更は国の在り方そのものを変える。被害に遭うのは自衛隊だけではない。他国との憎しみの連鎖から戦争は生まれる」と訴えた。
2歳の子どもと訪れた同市緑区の会社員阿部一美さん(35)は、集団的自衛権の閣議決定に不安を感じて参加した。「安倍さんは戦争をする気はないと言っているが、このままでは戦争に進む可能性もあり得る。子どもが犠牲にならないために、大人がもっとしっかりしないといけない」と話した。
育休中で10カ月の子どもと一緒に参加した同市大宮区の会社員矢内久美子さん(36)は「今まで政治は自分には遠い存在で分からないことばかりだったが、無知は怖いと思った。子どものために、これから参加していきたい」と話していた。
竪弁護士は「もっと多くの人に参加してもらえるよう、輪を広げていきたい」と、今後も「憲法女子会」を行っていくという。