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 ナイジェリア北東部ボルノ州で4月以降、イスラム武装勢力「ボコ・ハラム」に200人以上の女性が相次いで誘拐された事件で、63人の女性が脱出に成功した。AFP通信が6日、地元自警団の話として伝えた。

 脱出した女性は、武装集団が戦闘のために外出した際に逃げ出し、4日に家に戻ったという。女性たちは先月、誘拐された人たちで、4月の学校襲撃で連れ去られた女子生徒は含まれないという。

 拉致されていた場所は不明だが、同日には、ボルノ州ダムボアで武装集団と治安当局との激しい戦闘があった。

 誘拐を巡っては、ボコ・ハラムが「(女子生徒を)奴隷として売る」と声明を出し、国際的な非難が高まった。欧米が支援に乗り出し、米軍は偵察機を投入するなどして捜索にあたっていた。一方で、ボコ・ハラムが関与したとみられるテロや集落の襲撃が頻発し、4月以降だけで1千人近い市民が犠牲になっている。(ナイロビ=杉山正)