ゴールドマンが米利上げの予想時期を前倒し-雇用統計受け
7月7日(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループは6月の米雇用統計で雇用者数の増加幅が予想を上回ったことを受け、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げの予想時期を前倒しした。
ゴールドマンのチーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は6日付のリポートで、FRBがフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2015年7-9月(第3四半期)に引き上げると予想。従来は16年1-3月(第1四半期)の予想だった。ゴールドマンに先立ちJPモルガン・チェースと三菱東京UFJ銀行も、先週発表の雇用統計を受けて利上げ時期の予想を前倒ししている。
米労働省が3日発表した6月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比28万8000人増加と、ブルームバーグ・ニュースが集計したエコノミスト予想中央値(21万5000人増)を上回った。
セントジョージ銀行のシニアエコノミスト、ハンス・クネン氏(シドニー在勤)は「米国は危機を乗り越えた。多くの雇用が生まれている。前向きな動きが多く、これは金利上昇につながりがちだ」と指摘した。同氏は10年物米国債利回りが年末までに2.85%に上昇すると予想している。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、10年物米国債利回りはロンドン時間7日午前6時35分(日本時間午後2時35分)現在、2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.66%。10年物米国債の主要7カ国(G7)国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は2bp拡大し75bpと、2010年4月以来最大。
ゴールドマンのハッチウス氏はリポートで、「米経済は過去のトレンドを上回るペースに加速しているとわれわれは引き続き確信している」と述べ、「労働市場の加速が最も目立つ。インフレの数字もここ数カ月は予想から上振れしている」と指摘した。
原題:Goldman Sachs Brings Forward Rate Forecast as TreasuriesDrop(抜粋)
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更新日時: 2014/07/07 15:36 JST