韓国開発5000億ウォンのガス田、ISILに渡される羽目
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JULY 07, 2014 03:17.
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イラク内の韓国企業が開発中の数千億ウォン台のガス田が、反軍の武装勢力に渡される危機に置かれている。4日、米紙ニューヨークタイムスによると、イラク第2の都市、モースルをはじめ、カイムやハディタなど、イラク中北部の複数の都市が、全て急進的スンニー派の武装勢力「イラクーレバントのイスラム国(ISIL)」の手に入った。そのうち、カイムは、韓国ガス公社がイラク国営会社と一緒に開発中のアカスガス田と100キロほど離れている。
ガス公社は、探査作業を行っていた職員8人を先月20日、ドバイへと撤退させた。地元メディアのイラクオイルリポートも、このガス田を守っていたイラク政府側の警備人員を1日、撤退させたと明らかにした。ガス公社は、「まだ、ガス田がISILの手に渡されていないと聞かされている」と伝えたが、警備人員がいないだけに、反軍の無血占領も可能な状況だ。
当初、ガス公社は17年まで、このガス田の持分の49%を売却する計画だった。ガス公社は、売却する持分の価値を4000億〜5000億ウォン台と見ているが、交戦が長期化すれば、売却に支障を招く見通しだ。
キルクーク〜バイジのガス配管公社にも、赤信号が灯っている。キルクークには、イラク北部で最も大きな油田やガス田があり、バイジは最大の製油施設が建設されている。ISILはすでに、バイジを占領し、キルクークを巡り、イラク政府軍と交戦中だ。ガス公社は今年末まで、二つの都市をつなぐ220キロの配管工事を行っているが、154キロの区間のみ配管を設置したまま、4日、現地派遣人員3人を全て帰国させた。
韓国石油公社も、イラク・クルド族自治地域内の2つの油田開発に参加している。まだ、交戦に直接的影響は受けていないが、クルド族自治政府に保護を強化してほしいと要請している。