ニュースプラス:来春の道知事選 自民の動き本格化 /北海道

毎日新聞 2014年06月25日 地方版

道議会第2回定例会の一般質問で答弁する高橋知事
道議会第2回定例会の一般質問で答弁する高橋知事

 だが、ある道連幹部は「知事は何もやっていないから批判も少ない。遠目に見ると頑張っているように見えるが、知事をよく知る人ほど批判は多い」と突き放す。別の幹部も「今回の議会で知事の答弁を聞いていても、将来展望が何も感じられない。4選支持は公約検証委員会の報告書を見て検討してほしい」と話す。道連内は4選支持で一辺倒というわけではなさそうだ。

 ◆出馬への動き?

 札幌市に大雪が降りしきった1月17日の金曜日。苫小牧市の岩倉博文市長や同市商工会議所の藤田博章会頭ら約20人が高橋知事を訪ねた。道央道苫小牧中央インターチェンジの建設を陳情するためだ。

 一行は道庁ではなく知事公館で迎えられた。同行した男性は、高橋知事の手厚い歓迎に驚いた。物腰軟らかな高橋知事の態度に「帰る頃にはみんなファンになっていた」。一方で「ある種のセレモニーだった。知事選に向けた支持集めとの印象も受けた」という。

 高橋知事は今年度に入り、地方訪問を活発化させている。4月1日から今月24日までの約3カ月間で、地方への出張と訪問した自治体の数は10回24市町村。昨年度1年間(30回41市町村)のペースを大きく上回っている。ある道議は「公務にかこつけた選挙活動ではないか」といぶかる。

 一方、ある道幹部は「4月の道人事を見れば出馬は既定路線」と分析する。3人の副知事をいずれも留任させたのは、知事選に向けて安定した道政運営を図るためというわけだ。

 高橋知事の4選出馬を巡ってさまざまな観測が飛び交う中、後援会幹部は余裕の構えだ。「知事は出馬表明に向けて環境が整うのを見極めている。対立候補もいないので焦る必要はない」

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