カミツキガメ、指かみちぎるほど凶暴…どぶろっく江口書類送検

2014年7月5日6時2分  スポーツ報知

 「もしかしてだけど~」の歌ネタで人気のお笑いコンビ「どぶろっく」の江口直人(36)が、特定外来生物のカミツキガメを無許可で飼育したとして、警視庁生活環境課は4日、外来種被害防止法違反の疑いで書類送検した。東京都世田谷区の自宅マンション9階からカメが逃げて地上に転落したのを、通行人が「カメが空から降ってきた」と交番に届け出て発覚した。

 カナダ南部から南米にかけて生息するカミツキガメは、一瞬にして指をかみちぎるほどの凶暴さが特徴。1980~90年代、ペット用に10万匹以上も国内に輸入されたが、飼い主が野外に放って野生化し、生態系に悪影響を及ぼすことが問題化。環境省は2005年、輸入や売買、飼育を原則禁止する「特定外来生物」に指定した。飼育許可を受ける際には、個体管理のためのマイクロチップをカメの体内に埋め込む。許可なく飼育すると懲役3年以下または300万円以下の罰金に処される。

 カミツキガメに詳しい静岡大の加藤英明講師は、江口が飼い始めたのが指定前であっても、指定された時点で届け出る義務はあったという。「ただ、ちゃんと許可を得る人はほぼいないのが現状です」。施錠されたカゴでの飼育が必須だが、野放しにして逃げられてしまうケースが多数あるという。

 加藤講師が心配するのは、報道による負の影響。「飼っちゃいけないと知った人が川などに捨てる例が続出することが最大の懸念です。なにしろ寿命は80歳以上なので、とても飼い切れないと」。警察や保健所への届け出を呼び掛けている。

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