また自民!都議会に続き国会セクハラやじ認めた
4月17日の衆院総務委員会で質問中に日本維新の会の上西小百合衆院議員(31)=比例近畿=が「子どもを産まないとダメだ」とやじを受けた問題で、自民党の大西英男衆院議員(67)=東京16区=が4日、発言を認め、上西氏に「申し訳なかった」と電話で謝罪した。大西氏は東京都議出身で、都議会自民党の幹事長も務めたベテラン。6月の「都議会セクハラやじ」に続いて、国会でも自民議員のセクハラやじが発覚し、国内外の批判が再び高まるのは必至だ。
この日朝、上西氏の携帯に突然電話が入った。「申し訳なかった」―。声の主は大西氏。4月のセクハラやじに対するおわびだった。上西氏は「分かりました」と返答。謝罪を受け入れた。
大西氏は夜になって自身のホームページ(HP)でもやじを認め「同期生のよしみで親しく意見交換している。つい、そうした親しみから不用意な発言をし、上西議員に対してご迷惑をおかけしたことを反省している」とのコメントを掲載。「私のライフワークである少子化問題の一層の努力を続けていきたい」と続けた。
大西氏は都議を4期務め、都議会自民党の幹事長も務めたベテラン。12年衆院選で初当選した。都議時代から「やじ将軍」として有名だが、ある衆院議員は「あの人のやじは品がない」と冷ややか。関係者によると、ある日の委員会質疑では、あまりのヒドさに委員長から「大西君、やめてください」と名指しで何度も止められていたという。
今回のやじについては、前日まで「いやー、覚えてないですなァ」などとトボけていたが、HPによると、当時の委員会の映像などを精査した結果、自分の発言だったことを確認したという。
幕引き図る 自民党の石破茂幹事長は4日、「申し訳ない」と陳謝。大西氏に厳重注意したことを明らかにした。週明けにも所属する全国会議員と都道府県連に、不用意な発言を慎むよう注意する通達を出す方針だ。上西氏の事務所は「さらなる追及は行わない」としており、これで幕引きとなる可能性が高い。
議会でのセクハラやじをめぐっては、東京都議会で6月18日、みんなの党会派の塩村文夏都議(35)が一般質問中に、複数の男性の声で「早く結婚した方がいい」などのやじを浴びた。当初、関与を否定していた自民党都議団所属の鈴木章浩都議(51)が同23日になって一部のやじを認めて謝罪。責任を取るとして、会派を離脱した。
またも明るみになった自民党議員によるセクハラやじ。石破氏は「党全体として意識改革をしなければならない」と危機感を募らせた。