稽古を終え、多くの見物客に囲まれる遠藤(中)=三重県鈴鹿市で(永井響太撮影)
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角界のホープ遠藤(23)=追手風=が5日、三重県鈴鹿市の追手風部屋の名古屋場所宿舎で稽古をした。稽古場には約400人が詰め掛けて一挙手一投足に熱視線。名古屋場所(13日初日、愛知県体育館、中日新聞社共催)で3場所ぶりの勝ち越しに向けて遠藤への期待は高まるばかりだ。
三重で遠藤フィーバーが起こっている。稽古場のある鈴鹿市白子東町公園には、番付発表後初めての土曜日とあって早朝から多くのファンでにぎわった。その数、稽古が始まった1日の約4倍。「ファンの数がすごく増えてる。昨年までとは比べものにならない」と、数年来の相撲ファンも目を丸くして遠藤人気に驚いた。
あまりの人の多さに追手風親方(元幕内大翔山)も「人が多くて風が通らない」と嘆く。周辺の駐車違反を取り締まるため、鈴鹿署のパトカーも出動。稽古後は一斉に囲まれ、姿が見えなくなるほどだった。
この日は新十両の大栄翔らと18番取って16勝2敗。得意の左四つからの攻めや突き押しなどを確認した。体の動きも良くなっているように見えるが「それは分からない。これからですね」と遠藤。集中できているか、と聞かれると「そうですね」と多くのギャラリーにも動じていないようだ。
1日に名古屋市内で行われた名古屋場所のPRイベントにはホープを一目見ようと750人が駆け付けた。石川県出身の遠藤にとって名古屋場所は準ご当所。さらに多くなる声援を背に土俵に上がる。
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