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好きを仕事にするために必要な、たったひとつのシンプルなこと ウォンテッドリー仲暁子氏

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「好きなことを仕事にしたい。けど現実は......」。誰もが一度は悩み、そして諦めてきたこの難問。ソーシャル・リクルーティングサービス「Wantedly」CEOの仲暁子氏が、ひとつの解決策を語ります。(Ted×Kyotoより)

【スピーカー】
ウォンテッドリー株式会社 CEO 仲暁子 氏‏

【この記事のヘッドライン】
・母の生き様を見てゴールドマン・サックスを退社
・最初から情熱を持っていた偉人はいない
・皆が心の底から楽しんで働けば、日本は元気になる

【動画もぜひご覧ください!】
The Power of Connections: Akiko Naka at TEDxKyoto 2013

■母の生き様を見てゴールドマン・サックスを退社

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仲暁子:まず、クオート(他人の言葉からの引用)から始めさせてください。

「Only way to do great work is to love what you do. If you haven't found it yet, keep looking. Don't settle.」

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これはスティーブ・ジョブスがスタンフォード大学の卒業の祝辞で述べた言葉です。偉業を成し遂げるためには、その仕事を心の底から愛し、そして情熱を注ぎ込む必要がある。もし、その仕事を見つけていないのであれば、そういった仕事を諦めずに探し続ける必要がある。そう言っています。

この「好きなことを仕事にする」「情熱を注ぎ込むことを仕事にする」。とてもシンプルで、当たり前のことのように思います。それに疑問を持つ方は、この場の中に、ひとりもいらっしゃらないと思います。けれども、実際はそれがすごく難しい。なぜか? 

情熱を注ぎこみたい仕事だけれども、食っていけない。この仕事で働きたい。けれども、その会社が無名だから、家族や恋人から「大丈夫か?」と心配される。私が実際にそうでした。

私はまさに、この京都で学生生活を送っていたのですけれども、学生の頃は0から1を生み出すのが大好きでした。大学1年生の時にミスコンを企画したり、2年生になってからは「Chot☆Better」という(京大生向けの)フリーペーパーを創刊したりして、たくさんの「0から1」を生み出してきました。

けれども、就職活動が始まって、就活の波に流され、また「周りの友達からよくみられたい!」などといった気持ちも芽生えて、大企業であるゴールドマン・サックス証券に就職しました。

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(ゴールドマン・サックス東京支店)

会社では、すごくたくさんの優秀な先輩方に恵まれ、また、多くのことを学ばせていただき、本当に感謝している一方で、やはり、金融機関というのは、0から1ではなく、1から10、1から100を生むビジネスモデルが根幹にあるということを実感し、これは本当に私が人生をかけてやりたいことなのだろうか? と疑問を持つようになりました。けれども、そうだからといって、そんな簡単に仕事を辞めるだけの勇気はありませんでした。

そんな時、私の背中を押してくれたのは母の姿でした。

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母はもうすぐ60歳になりますが、心理学を研究し、その研究成果を使って、世の中の司法や行政の姿を変えるといった仕事をしています。なぜ、女性の社会進出がすごく遅れていた時代に、マジョリティーが男性であるアカデミックな世界で、彼女はキャリアを築くことができたのか? 

すごく、シンプルです。彼女はたったひとつの簡単な事だけをしていました。それは、好きなことだけを続けているんですね。

これはまさに、スティーブ・ジョブスが「自分が愛せる、情熱を注ぎ込める仕事を見つけなさい」と言っていたことと、まったく一緒です。母は、20代、30代のころ、とてもお金がなかったと言います。お金がなさすぎて、講師の掛け持ちをしすぎて、過労で駅のプラットホームで倒れるなんていう珍事件もあったと聞きます。

けれども、お金ではなく、やりがい。自分がこれに情熱をかけられるのだ! という仕事を探し、それだけに打ち込んできた。その結果、社会的地位や名誉、経済的な安定性がついてきています。そして今では、大好きな研究をしながら、母は、それを学生に教え、研究成果を社会に還元するという、とてもやりがいのある仕事をしています。

目の前の自分が好きなことだけやっていれば、すべては後からついてくる。

そうした姿を見て育った私は、「わたしもそうなりたい!」、そう思っていたので、その母を見て、会社をやめることができました。

【続きはこちら】

■最初から情熱を持っていた偉人はいない

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