ライバルの存在が、石川を復活させた。同じ22歳の松山が米ツアー初優勝を飾った6月初め、自身の公式ホームページで「うれしさはありますけど、悔しい。ここ半年で、その場しのぎのスケールの小さいゴルフをしていた。それを気づかせてくれた」と、先を越された胸のうちを率直に吐露。祝福の気持ちより、悔しさが募った。
その松山と今大会で今季国内初対決。6月26日から札幌郊外で合宿を行い、1日10時間以上打ち込んだだけでなく、大会が始まってからも合宿先に戻って練習していた。
体格に恵まれている松山と違い、石川は米ツアー初参戦した昨年はじめから腰痛にも苦しんだ。昨季は賞金シードを獲得できず、常に予選落ちの当落線上で必死に耐えるプレーが続いた。日本で武器になっていた飛距離ではなく、アプローチとパットに磨きをかけることに活路を見いだした。