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2008.10.03

上杉隆氏の勝ち

 文春の記事はネットに転がっていないので、勝利宣言に等しいダイヤモンドの記事で代用。

http://diamond.jp/series/uesugi/10047/

 オリジナルの文春のネタ元は麻生首相の親族なのかなあと思うし、在京でいえば麻生巌氏(ドワンゴ社外取締役)とかその辺だとまたいろいろ言われるのかなとも感じる。でも、年内に選挙などないよ、たぶん。公明党にそこまで麻生首相が意を迎したとい事実関係もないし、都議選に配慮という名分も古賀さんが言っていたことにすぎない、というのは上杉氏の文意のまま。結果論でいうならば、文字通りマスコミは総選挙に打って出すための包囲網を勝手に敷いたつもりになっていた、ということなんじゃないかと思う。

 もちろん、そのようなマスコミによる解散風というものを真に受けて準備に入ってしまった議員の周辺から話を聞くならば、それこそ明日にでも解散があるんじゃないかというような話しかマスコミ的には取れないのは当然。でも、いみじくも麻生氏本人が「解散は自分が決めること」と繰り返し言ったことの反対側には、病状の悪化が予想される小沢さんに一日でも長くマスコミがぶら下がってコメントを取ろうとするプレッシャーをかけることを期待していた向きはあるんじゃなかろうか。

 アメリカのMS&GS救済法案が下院で通らなかったことを奇禍として解散に待ったがかかるという事案なんてないだろうし、これも引用した上杉氏の勝利宣言と等しく解散などハナから麻生氏は考えていなかったことから考えると、ちょうど去年の小沢・福田による大連立構想の与太話を読売新聞が捏造した事例とそれほど違いのないマスコミの煽動が失敗した件と変わらんだろうとも思う。

 それでも、マスコミが言うように10月10日前後に再び解散風が吹いてそれ相応の選挙予測報道があるかもしれないけれど、多分選挙にはならないんだろう。だとするならば、古賀さんやその周辺は何を持って解散予測をマスコミに書き立てさせているのか、そのあたりが気になる。政局を仕掛けたい、民主党とそれなりの握りができている、という見立てが具体的にあるのであればそれでいいが、実際問題として、いまの民主党に、党を割るつもりで古賀さんと意を通じて選挙に持ち込もうと取りまとめられる力のある議員が一人でもいるのだろうか。

> 9月24日、麻生首相が誕生した。

> だが、解散を打つ気配はない。それもそのはず、麻生首相はただの一度も解散日について言及したことはない。繰り返すが、ただの一度もだ。

 まあ、そりゃそうだろうねえ。ただ、麻生さん周辺が、一人でも解散について示唆したのであればそれは理由を是非聞いておきたいところでもあるし、古賀さんは何を目的としてマスコミに対して「解散させますから」みたいな証文を切ってまで解散風を吹かせようとしたのか、イマイチ分からないところではある。

 いや、本当に分からないんだよね。どっちが有利とか不利とかではなく、混乱しただけじゃないか。

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Comments

1

飯島秘書官の犬呼ばわりされていたころが懐かしいな

マスメディアも、売れないから、釣ろうとしているだけなんだろうな。たぶんね、団塊退職組は、疲れ果てて、まったく関心がないのだろうな。で、売れないわけ。だいたい、ネットでも家でゴロゴロしていて一日中パソコンにあーでもないこーでもないと書いたり、わたしって不幸です、ネットでしか救われませんとかだけが政治に関心があって、ごくごく一部なんだよ。ま、どっちも、「ワカモト」だろうな。効くぞ。もう、先進国は不況っていうより、たんに不幸で、金集めに粘着していたら、金にまでみすてられて。どんなにバカでマヌケでも、国民総ウツで、犯罪多発かもな。イラクより治安が悪くなったりして、藁w

要するに、麻生を総理にしてしまったら、後は辞めてもらうのが古賀の利益にもっとも適うと言うことだ。就任期間が短ければ短いほど良い。
福岡のもう一人の麻生の敵も、自分の子分じゃなくて麻生を支持したろ?

選挙にはぎりぎりの所で勝って、麻生には難癖をつけて選挙敗北の責任を取って辞めてもらう、これがシナリオ的に一番ヤツラにおいしいんだよ。

地味な「予算」より「解散」の方が視聴率やら新聞売れるもんな。それにしてもマスゴミはハシャギスギww

こりゃあれかね。
いろんな意味で脆弱な民主を臨戦態勢にしたまま放置プレイにすることで
精神的にも金銭的にも(小沢氏個人は健康的にも)干上がらせようっていう作戦かね。
敵を欺くには味方からってのもあるし。
たしかにかなり効いているように思える。

>>要するに、麻生を総理にしてしまったら、後は辞めてもらうのが古賀の利益にもっとも適うと言うことだ。就任期間が短ければ短いほど良い。

全然意味が分からない

うっかり解散でもされたら、選挙に負けて幹事長として引責するわけだし、世代交代が進むわ政権交代するわで、古賀にとってひとつもいいことがない

 マスコミも相変わらず馬鹿だから、中途半端に政府攻撃したり民主党持ち上げたり下手に解散風吹かせちゃっただけに、今さら引っ込みつかなくなって困ってるんでしょ。
 ちょっと冷静に考えれば、民主党なんかに期待しても百年河清で、それだったら問題あっても自民政権を立て直す方がまだマシだって気付く筈でしょ。常識的に。

 なんだかんだで国民のみんなも馬鹿じゃないから、あんだけご立派に煽ってるにも関わらず、戸外調査したらフツーに「麻生45%、小沢27%」とかってダブルスコア張りに小沢不人気が浮き彫りになっただけでさ。

 1000人に聞いて500人そこらの回答じゃあバラエティ番組と変わらんよ? どーせ調べるんだったら回答者2000人級にやってみ? とか、聞きようによっては頑張れば信頼性が付いてくるよ?的なことを一応言ったけどさ。

 現状のマスコミの体質でそんな真似出来るわけないから、言われたって出来ないんよ。そういう状況下で平素どおり1000人に聞いて回答率ウン%のデータですが~…なんて言った所で、言えば言うほど自分らの信頼性が下がるだけだっつー。

 今さら出来るかどうか知らんけど、民主マンセーも程々にしといて、独立自存的な風合いを出してった方がいいと思うけどね。ウチはどっちにも与するけど与しません、是々非々損得勘定で御座いますって言い張ってる方が、長い目で見たとき有利なんだよね。結局は。

「事故米」はまやかし?本当は汚染米
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/081002/acd0810020317001-n1.htm

>時事問題に強い落語家の友人、立川志雲に言わせると、「田んぼで農薬を撒(ま)いていた人がポテッと転んでしまい、いつもより多めに農薬を浴びせた米穀を指すと想像せざるを得ない」。
↑この程度の馬鹿が攻撃してんだぜ?って事実に、早く気付こうね?って感じ。
「想像せざるを得まい」レベルが「時事問題に強い」って何なんだ!? 「ポテッと転んでしまい」程度の想像力しか無いバカタレは大人しく落語でもやってろっつー。


>まるで、それはたまたまダメージを受けた米であり、つかまされた日本政府も被害者であると言い訳したくてウズウズしているような呼称と取れないこともない。
↑これはまぁ兎も角、

>「汚染米」ではなく「事故米」と呼ばれている時点で、すでに平気で売りさばくことが前提になっていたのではないかと勘ぐりたくもなる。
↑だから食用以外では「すでに平気で売りさばくことが前提になっていた」に決まってんじゃねーかよ。何を前提から無視しとるんだ。
 そもそも損壊・腐敗が原因で市場に出せない商品は、農作物だろうが工業製品だろうが「事故品」って言うんだよ。そういうのは用語の問題だから、勘ぐろうが勘ぐるまいが「そう言うものはそう言うんだ」としか言いようが無いだろうがと。

 じゃあこの馬鹿(イタクラヨシコ)は、簿記の試験受けて「P/Lって何ですか? B/Sって何ですか? PLって迂闊に言ったらPL学園と勘違いする人が出るかもしれないから言い方変えたらいいと思います」とか平気で言っちゃう馬鹿と同じレベルの思考回路しか持ってないんじゃないかと。

 意見情報を垂れ流すときは、垂れ流すヤツの知性をもちょっと吟味してほしいよね。それだったら猫駅長に逢いに逝った方がナンボかマシですわ。

古賀がいつ幹事長になったんだよ?
選対委員長だろw

古賀がいつ幹事長になったんだよ?
選対委員長だろw

選対だったらますます引責辞任なんじゃね?

常識で考えれば、なんでわざわざ自分たちが不利な状況で解散するんだって思うんだけどなー。
やっぱアレかね? 人間自分が信じたいと思うことしか信じようとしないっていうアレなのかね?

>麻生首相はただの一度も解散日を特定したことがないからだ。(by上杉)

普通、特定した日が解散日だと思うけど。今まであらかじめ特定した例ってあったのかな。

文藝春秋を読む限り朝日新聞の勝ちだったようです。

どう見ても上杉の負けですけど?

>どう見ても上杉の負けですけど?

麻生首相は論文出るまで「解散はまったく考えていない」って取材にじかに回答してたんだよw

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    やまもといちろう

    ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
    著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など多数。

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