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PR 2014/6/11
政府が集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をした後、無料通信アプリ「LINE」であるデマが中高生を中心に広がっている。集団的自衛権によって子どもは最低2年、自衛隊で訓練しなければならなくなる、という内容だ。
まったく根拠のない話だが、「子どもの未来を壊さないでと訴えたい!」などと感情的な文面で、ツイッターでもデマが拡散している。
自民党所属の元衆議院議員・長尾敬氏が2014年7月2日、「こんなメチャクチャな文章の拡散依頼がありました」と長女のLINEのタイムラインに流れてきたという文章をツイッターに投稿した。大阪のある中学校周辺で出回っているという。子どもが自衛隊の訓練に駆り出され、戦場に行く可能性もあると煽る内容だ。
「集団的自衛権ができたら子供は最低でも二年、自衛隊の訓練をしないといけなくなる!もしこの訓練期間中に戦争があったら戦場に行かないといけないんだって!戦争が始まって反対しても間に合わない」
そして、「安倍総理は軽い気持ちでやってたとしたらこれから未来を作るのは子供たちなのに、子供の未来を壊さないでと訴えたい!!本当に平和を望むものなら、集団的自衛権に賛成する人はいないと思う」と批判を展開した。
最後に情報拡散を求める言葉が、繰り返し書かれていた。「本当に日本、平和を愛してる」ならば、この文章をコピーしてLINEやツイッターに掲載してほしいと述べ、「この思いを安倍総理に届けるために!協力して下さい」「戦争したくない人まわせ」などと念を押している。
「集団的自衛権の行使容認」によって子どもが自衛隊で訓練させられるというのはデマにもかかわらず、騙されたユーザーがツイッターに同じ文章を投稿している。プロフィールを見ると中学生や高校生が多く、自画撮りやプリクラの画像をアイコンに使っているユーザーが目立った。冷静に見る人々からは、「解釈変わるだけだから徴兵されんし、間違った情報流すなよ」「2年間の兵役義務って韓国と全く同じじゃねえか」とツイッターで突っ込まれていた。
また、集団的自衛権の閣議決定があった7月1日から、「自衛官等募集案内」が続々と高校3年生のもとに届き始め、ツイッターで「自衛隊から私の名前宛に手紙届いたんだけど何事なの?こわすぎ」「おっと、自衛隊から名指しでお手紙が来たよ。 これが赤紙と呼ばれるアレか」などと写真をアップし始めた。集団的自衛権の閣議決定のタイミングに合わせたものではないかという憶測まで一部で飛び交っている。
しかし防衛相の報道室は「毎年実施しているもので、集団的自衛権とはまったく関係ありません。7月1日に実施したのは、文部科学省の初等中等教育長と、厚生労働省職業安定局長の連名による通知に従ったからです」と否定した。
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