2009年02月15日
『韓国の林業』（１９６０年）
韓國의林業 ４２９３
FORESTRY OF KOREA 1960
大韓民國 農林部
MINISTRY OF AGRICULTURE & FORESTRY
REPUBLIC OF KOREA
【記事引用：ここから】
第１章 林政の概要
国土の７２％という広大な面積を占めている我が国の山林は、その４４％が荒廃地または無立木地であり、成林地のうち幼齢林分（１〜２０年生）が４６．５９％を占めている。また、育林技術の不振により林野の合理的経営ができておらず、現在の林野蓄積は１町当たりの平均で８．９立方メートル（成林地に対する平均蓄積は１町当たり１７．６立方メートル）に過ぎず、このような粗悪な林産資源では、国内用材需要量を充足させることは、とてもできない状況にある。
我が国の山林がこのように荒廃し、粗悪なものとなった原因は、
（１）我が国は気候的に１年間の半分以上の間、暖房が必要であり、その暖房や炊事のために莫大な量の燃料を必要としており、その莫大な寮の燃料は、主として林産燃料に依存せざるを得なかった点
（２）５千年間の長久な歴史を通じて、我が文化は木材に依存していたにもかかわらず、莫大な量の材木を何等の経営方法を考えずに伐採してしまったほか、山林に対して所有が認定されておらず、無主公山制を採り、麓の住民は至る所で必要な燃料と用材を確保するため、濫伐・暴採をほしいままにしていた点
（３）山林所有が認定され、今日では私有林が山林の６９％を占有するようになったものの、その所有実態は１人当たり平均で２．１町歩であり、山林の非所有者が地元住民の７０％という状況にあり、山林所有者はその大部分が財政的に零細で、山林投資が不可能であるため、略奪的な伐採をほしいままにし、さらに非山林所有者は誰の山林であるかにかかわらず濫伐・盗伐をするという陋習をもつに至るなど、山林保護が極めて困難な点
（４）解放以後、特に６・２５動乱を契機として、莫大な量の山林が被害に遭い、６百万以上の越南同胞は住宅または燃料を自給するために莫大な量の材木を伐採除去したという点
（５）一部細窮民と没知覚な人たちが、彼らの生活または金銭収入を材木伐採に依存しているため、林木の損失が莫大なものとなっている点
などである。
【記事引用：ここまで】
農林部山林局『韓国의林業 ４２９３』１９６１年、３−４頁。
FORESTRY OF KOREA 1960
大韓民國 農林部
MINISTRY OF AGRICULTURE & FORESTRY
REPUBLIC OF KOREA
【記事引用：ここから】
第１章 林政の概要
国土の７２％という広大な面積を占めている我が国の山林は、その４４％が荒廃地または無立木地であり、成林地のうち幼齢林分（１〜２０年生）が４６．５９％を占めている。また、育林技術の不振により林野の合理的経営ができておらず、現在の林野蓄積は１町当たりの平均で８．９立方メートル（成林地に対する平均蓄積は１町当たり１７．６立方メートル）に過ぎず、このような粗悪な林産資源では、国内用材需要量を充足させることは、とてもできない状況にある。
我が国の山林がこのように荒廃し、粗悪なものとなった原因は、
（１）我が国は気候的に１年間の半分以上の間、暖房が必要であり、その暖房や炊事のために莫大な量の燃料を必要としており、その莫大な寮の燃料は、主として林産燃料に依存せざるを得なかった点
（２）５千年間の長久な歴史を通じて、我が文化は木材に依存していたにもかかわらず、莫大な量の材木を何等の経営方法を考えずに伐採してしまったほか、山林に対して所有が認定されておらず、無主公山制を採り、麓の住民は至る所で必要な燃料と用材を確保するため、濫伐・暴採をほしいままにしていた点
（３）山林所有が認定され、今日では私有林が山林の６９％を占有するようになったものの、その所有実態は１人当たり平均で２．１町歩であり、山林の非所有者が地元住民の７０％という状況にあり、山林所有者はその大部分が財政的に零細で、山林投資が不可能であるため、略奪的な伐採をほしいままにし、さらに非山林所有者は誰の山林であるかにかかわらず濫伐・盗伐をするという陋習をもつに至るなど、山林保護が極めて困難な点
（４）解放以後、特に６・２５動乱を契機として、莫大な量の山林が被害に遭い、６百万以上の越南同胞は住宅または燃料を自給するために莫大な量の材木を伐採除去したという点
（５）一部細窮民と没知覚な人たちが、彼らの生活または金銭収入を材木伐採に依存しているため、林木の損失が莫大なものとなっている点
などである。
【記事引用：ここまで】
農林部山林局『韓国의林業 ４２９３』１９６１年、３−４頁。