Latest update on 2014年7月6日 (日) at 14:41:01.
Wood (1994) Dynamics of Human Reproduction, p.294と図7.6に,現代フランスの多施設研究結果で,受胎能力が30歳未満に比べて31-35歳で低下し,35歳以上では急速に低下するというデータが紹介されています。
また,加齢がダウン症のリスクなのは疫学では常識です。Rothmanの"Epidemiology: An Introduction"(邦訳は『ロスマンの疫学』)でも,第7章で,第一子よりも第二子,第二子より第三子の方がダウン症の有病割合は高いけれども,年齢で層別するとその関係はなく,第何子だろうと母の年齢が高い方がダウン症の有病割合が高い(40歳以上というオープンエンドなカテゴリで顕著ですが,25-29歳でも20-24歳よりやや高い割合ですし,30-34,35-39と年齢層が上がるにつれて割合が急増していくことが,図7-5からはっきりわかります)。
何でこんな記事が? と思って,日経ビジネスがインタビューしたサンディエゴ州立大のTwenge氏を調べたら,世代間ギャップなどを研究する心理学者で,そっちの業績はたくさんありますが,人口学にも生殖生物学にも素人なんですね。
△Read/Write COMMENTS
▼前【721】(また木曜日になった(2014年7月3日) ) ▲次【723】(いろいろ(2014年7月5日) ) ●Top