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サザンクロスシティ はてな村の考察

会社は学生気分で良いんじゃね?

 

サイバーエージェントグループの株式会社WAVESTの村松社長が、会社は学校じゃねぇんだよっていうエントリを書いている。

 

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以下、記事から引用。

 

学生気分で会社に来てるヤツがいる。

お前、何しにきてんの?

「先輩に教えて頂きながら~~~」
「いい友達ができるように~~~」
「どんな仕事にチャレンジできるんですか?」

とか。
ふぬけた事を言ってるヤツがいる。

 

世の中には色々な会社や経営者がいるので、その一つのスタンスとして村松社長の考えを尊重したいと思う。会社の業種や業態にも依る。その上で、同じく経営者で社長である自分個人の意見を書いてみる。

 

結論からいって、経営者がそんなスタンスでは人はついてこないと思う

 

スタッフのことを考える

 

新入社員がまず先輩から仕事を教えてもらいたいと思うことは当然のことだ。新入社員は世の中にあまたある会社の中から、自分の会社へ進むことを選んでくれたのだ。会社としては新入社員を歓迎して必要ならば教育コストを支払うべきだ。

 

1時間教えてもらったとしたら、
自分と先輩の1時間分の給料すべてをもらってる事になる。
そしたらその分死ぬ気で稼げ、と思います。

 

先輩が新入社員に教える際に2人分の人件費が発生するのも当然のことで、記事にあるような「その分死ぬ気で稼げ」っていうのは会社都合でしかない。

 

「いい友達ができるように」と思うのも当然のことだ。会社でどんどん友達をつくってほしい。できれば一生の友になるような人との出会いがあるといい。社内恋愛もあっていい。みんなで遊びに行くのもいい。

 

仲良くもないのに"同期"ってだけで最初からタメ語で話してたり、
仲良くもないのに「みんなでカラオケしよう」なんて誘い合ったり。

 

村松社長の会社では同期の間でタメ語を使うのもけしからんらしいが、敬語かタメ語かは完全にどうでもいい。スタッフが私にタメ語を使ってもいい(実際タメ語で話しているスタッフもいる)。まず、みんなが仲良くならないとギスギスした雰囲気の会社になってしまう。

 

新入社員でよくいるのが、
「どんな仕事にチャレンジできるんですか?」
とか言うヤツ。
仕事なんて全部自分で見つけてこいよ。
ここは学校じゃねぇんだよ。

 

「どんな仕事にチャレンジできるのですか?」というのも新入社員としては当然の疑問だ。それをどう活かしていけるかは経営者の手腕だと思う。私は1人1人と話して、本人の希望ややりたいことを聞いて、会社の現状を説明して、出来るだけやりたいことに近い分野の仕事をお願いしている。調査や研究が好きなスタッフには海外の最新の論文を調査してもらったり。黙々とコードを書くのが好きな人には黙々とコードを書いてもらっている。村松社長が書いているような「仕事なんて自分で見つけて来いよ」というような事は言わない。

 

会社都合を押しつけるのではなくて、スタッフの身になってどうすれば仕事をするのが楽しくなるのかを考える。スタッフには今の会社を辞めて他の会社に転職する自由もあるのだから、経営者に出来ることといえば、この会社で仕事をすることの魅力をスタッフに自然と伝えることだ。そうするとスタッフも自然と会社のことを心配して動いてくれるようになる。

 

うちの会社の話

 

うちの会社は学生気分でいいじゃんって思っている。幸いなことに、うちの会社は求人とか全く出していないのに、「働いてみたいです」というエンジニアの方々がけっこう応募してくれている。自社サービスや受託案件の数は応募者全員にご飯を食べさせてあげられるほど多くはないので、残念ながら一緒に働くのを見送った人達もいたが、最近、大型案件が2件取れたので、こういう自然と応募してくれた人達をチームにしてうまく回していきたい。

 

自分でギラついて先輩から仕事奪って、
どんどん結果出してこいよ。

 

早咲きの人もいれば、遅咲きの人もいる。記事にあるような「結果を出してこい」ということはスタッフにはすぐには求めず、中長期的なスパンで考えている。はてなーでいうとコウモリさん( id:Rlee1984 )にも一緒に働いてもらっているけど、Web業界の仕事は初めてなのと、情報整理にはまだ経験不足な面があるので、ご本人の希望で私と一緒にクライアントとの打ち合わせに同行してもらう所からお願いしている。色々なことを学習・吸収して将来的に芽生えてくれたらいいなと思っている。芽生えなかったら、私の教育能力が足りなかったのだろう。

 

気になったこと

 

一つ気になったのは、村松社長の記事は土曜日に書かれているのに、「あした会議に出したいです。この生ぬるい空気をぶち壊したいです」と書かれてあることだ。日曜日は通常は休日だ。休日はスタッフには仕事のことは忘れて遊んでもらった方がいい。私もよっぽど緊急のことがなければ日曜日に会議をお願いしたりはしない。少なくとも経営者の「生ぬるい空気をぶち壊したい」という一方的な意図のために日曜日に会議を開催したりはしない。まぁ、今日日曜日ははてブのオフ会の準備委員の皆さんで秋葉原会議(最終調整)は開催するけどw

 

何かの勘違いで月曜日だったとしても、自分はそういうテーマを会議に持ち出してスタッフを困らせたりはしない。時間の無駄すぎる。