和風迎賓館、京都にお任せを 市長が都知事けん制
舛添要一東京都知事が4日、京都入りし、山田啓二京都府知事、門川大作京都市長を相次いで訪ねた。舛添知事の京都訪問は、2020年の東京五輪に向け、都内に「和風迎賓館」を建設する構想の参考として、京都迎賓館(上京区)を視察するのが目的。京都側には和風の京都迎賓館の存在感が薄れるとの警戒感があり、構想をけん制した。
最初に訪れた市役所(中京区)で、舛添知事は「(東京五輪では)ぜひ連携して最高の和のおもてなしをしたい」と述べ、開催までに行われる国際オリンピック委員会(IOC)委員の国内視察で京都を案内する意向を伝えた。
門川市長は「五輪で日本の文化を発信していくために市民ぐるみで努力する」と協力姿勢を伝えた上で、都の和風迎賓館構想に対しては「京都迎賓館は国民の税金300億円で造られた。国賓や公賓をお迎えする和風迎賓館は(引き続き)京都にお任せいただきたい」とくぎを刺したという。
府庁(上京区)では、「京都迎賓館には匠(たくみ)の技がたくさんある」と話した舛添知事に、山田知事は「(京都迎賓館は)御苑の中にあって周囲に人工構造物が見えない。かつて訪れたブッシュ米大統領にも評価してもらった」と付け加えた。舛添知事は同日午後、京都迎賓館を訪れる。
【 2014年07月04日 14時00分 】