安倍晋三首相が強く拘ってきた集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈変更の閣議決定が7月1日に強行された。
公明党に連立離脱の選択肢は最初からなかった
その後の全国紙各紙は検証記事を掲載したが、“急進派新聞”とされる『東京新聞』は別格として『朝日新聞』や『毎日新聞』などが厳しい論調に終始、首相官邸だけではなく、「限定容認」であるとして政府・自民党に同調した公明党(山口那津男代表)を困惑させている。
特に『朝日新聞』(2日付朝刊)が一面トップにヨコ大見出し「9条崩す解釈改憲」、タテ見出しに白抜きで「集団的自衛権閣議決定―海外で武力行使容認」と掲げ、本記リードに「平和国家の歩みを続け、『専守防衛』に徹してきた日本が、直接攻撃されていなくても他国の戦争に加わることができる国に大きく転換した日となった。」と断じた。
実は、「解釈改憲」という文言が公明党及び支持母体の創価学会にとって“悩みの種”である。「護憲・平和」を創党の理念とする公明党は、今年の11月に結党50周年を迎える。その前の9月21日には党大会が予定されている。
「護憲政党」の立ち位置からすると、連立与党として「解釈改憲」を許容したと支持者や学会員に受け止められ、変節したのではないかと言われることだけは、何としてでも避けたい。出来れば「憲法解釈の変更」という文言で周知徹底して欲しいと、官邸側に要請したとされる。
公明党にとって連立離脱の選択肢は端からなかった。それは年初の山口代表の記者会見での発言からも分かっていたことだ。結党50周年を与党として迎えたいが最初に有りきであったのだ。
だとしても、一連の与党協議会(座長・高村正彦自民党副総裁)での自民、公明両党の攻防は、一体何だったのか。高村副総裁と、座長代理の北側一雄公明党副代表による“落しどころ”を巡る擦り合わせ協議を「歌舞伎のようなもの」(官邸関係者)と揶揄する向きもあるが、弁護士の両氏が知恵を絞ってソフトランディングさせたのは否定し難い。
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