【ローマ福島良典】日本と同様に憲法で「戦争放棄」を定めているイタリアのメディアは１日、「日本が平和憲法を放棄」などと報じた。イタリア経済紙ソレ２４オレ（電子版）は「日本政府が『集団的自衛』を承認。日本はもはや超平和国家ではない」と報じ「安倍晋三首相の自民党が、ためらう公明党に強い圧力をかけた」と分析した。

　また、１日付イタリア左派系紙レプブリカは、集団的自衛権の行使容認に反対する男性が６月２９日に東京・新宿で焼身自殺を図った事件を国際面で大きく掲載。「平和を構築した憲法のために殉じようとした会社員が東京で焼身」と報じた。

　イタリアは、１９４９年に発足した欧米の軍事同盟である北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）に当初から加盟。レバノン・イスラエル国境などにおける国連の平和維持活動（ＰＫＯ）や、アフガニスタンでのＮＡＴＯ主体の国際部隊などに自軍部隊を派兵している。