魔の4歳!? 親を悩ます「ちびっ子ギャングエイジ」との上手な関わり方

by 吉田和充 |

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子どもが4~5歳になると「言うことを聞かない」「モノに当たる」「いつも不機嫌で困る」といった悩みを持ち始める親も多いのではないでしょうか? 

友達とうまく関われなかったり、それまでの子どもらしい態度とは裏腹に、気持ちと反対のことを言ったり、わざと不機嫌な態度をとったりと、親にとっては実に接しづらい時期です。しかし実はこういった態度、子どもにとっては大切な成長過程でもあるようです。

そこで今回は、『WooRis』の過去記事「どんどん外で遊ばせて!”土遊び”が子どもに与える意外な効果」でもお話を聞いた、福岡県の学校法人『神愛学園わかば幼稚園』の副園長・川上尚子先生に、“ちびっ子ギャングエイジ”の関わり方について聞いてみました。

 

■4~5歳は不安定な時期

「この年齢の子どもは、自信のないことや未経験なことに慎重になったり、ちょっとしたことで悲しくなったりと、心が揺れ動き葛藤しています。不安から大人に甘えたり、友達に強い態度をとることもあります」

「子どもの、こうした変化に、大人は何かあったのでは、と心配します。しかし、じっくり子どもたちと向き合うと、葛藤を繰り返しながらも、一人ひとり少しずつ、これまでと違う部分で成長している姿に気づき、愛おしさを感じることがあります。

少しずつ周りとの協調性も出てきて、仲間意識も芽生えます。遊びに夢中になるとわんぱくぶりを発揮したり、自分たちだけの世界を楽しむ時期でもあります。また、学習意欲が芽生えると何にでも興味を示し、集中して遊ぶ姿も見られるようになります」

 

■ちびっ子ギャングエイジは大切な成長過程

「小学生の発達の節目が3~4年生で、ギャングエイジと呼ばれており、成長の過程で大切なプロセスですが、4~5歳のいわば“ちびっ子ギャングエイジ”というような時期も同じように大切です。どちらも親としては大変な時期だと思います。」

 

■子どもを信頼し不安を受け入れる

「この時期の子どもは、周りの大人から存在を認められ、信用されていると感じられることが大切です。子どもがいけないことをした時、行為を叱るのではなく、まず子どもの辛い気持ちや悲しい気持ちを受け入れ、共感して話を聞いてあげます。

“ママはあなたが大好きだけど、それは嫌だよ”と、悲しいという気持ちを言葉で相手に伝えることが、子どもの成長にとって大切です」

親の信頼と共感、そして自分の気持ちを言葉で伝えることの大切さを教えていくことが重要なのですね。実際、年長さんになると、自覚も出てきて、年下の子の面倒をみてくれたりと、落ち着いてくるようです。

 

以上、“ちびっ子ギャングエイジ”の関わり方でしたが、いかがだったでしょうか。ついつい、頭ごなしに叱ってしまいがちですが、この時期は大切な成長過程です。時期が来ると、この過程も卒業する、ということなので、我が子を信頼し、共感してあげながら成長を見守りましょう。

 

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【取材協力】

※ 川上尚子・・・学校法人神愛学園わかば幼稚園副園長。短大卒業後6年間福岡市内の保育園に勤務。その後、子育て期間を経て、1997年より、学校法人神愛学園わかば幼稚園勤務。ドイツの幼稚園視察研修などの経験を活かし、子どもたちと向き合っている。

 

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