大間原発:「建設は横暴」函館市長が陳述…差し止め訴訟
毎日新聞 2014年07月03日 21時26分(最終更新 07月04日 11時30分)
青森県大間町に建設中の大間原発を巡り、北海道函館市が建設差し止めなどを求めた訴訟の第1回口頭弁論が3日、東京地裁(増田稔裁判長)であり、工藤寿樹市長が「建設続行は極めて横暴で強圧的。無期限に凍結すべきだ」などと意見陳述した。事業者のJパワー(電源開発)と国は訴えの却下を求めた。
福島第1原発事故を機に、原子力災害の防災計画の策定区域が半径30キロ圏に拡大され、最短23キロに位置する函館市も含まれることになった。
工藤市長は、建設の同意手続きは立地自治体に限られているとして「函館市は過酷事故が起これば存立が将来にわたって奪われる。至近距離にあるのに、同意を求められず無視されている。地域の不安に何ら配慮してもらえず、訴訟以外に残された道はなかった」などと訴えた。
一方、国側は「市には原告適格が認められない。訴えは不適法で速やかに却下されるべきだ」と反論した。
函館市は津軽海峡を挟んで大間原発の対岸にある。【山本将克】