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【プロ野球】

つえの闘将・星野監督 球宴強行指揮

2014年7月4日 紙面から

 闘将が「マツダオールスターゲーム2014」で強行復帰する。パ・リーグは3日、難病治療で辞退していた楽天の星野仙一監督(67)が全パの指揮を執ることを発表した。一度は佐藤監督代行が務めることで決まっていたが、監督代行が交代する球団内のドタバタ劇のあおりを受ける形で、指揮官の現場復帰を前倒しすることになった。

 球団内の混乱が闘将をグラウンドに立たせる事態を招いた。胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症と腰椎椎間板ヘルニアの手術を受け、リハビリを続けている星野監督が球宴で全パを指揮する。回復の見通しも立たない中での決断だ。

 京セラドーム大阪での試合前、立花球団社長は「NPBからかなり強い要望があった」と経緯を説明した。2日に佐藤監督代行から大久保監督代行に交代。この人事が指揮官問題の再燃を招き、パ・リーグの村山理事長(オリックス連盟担当)から「星野監督でできないか」と要請された。

 球団では星野監督に相談した上で、『村山案』を了承した。立花社長は「難しいという思いはあるが、(球宴復帰の)可能性がゼロではないのでOKした」と消極的受諾だったことを打ち明け、体調次第では再辞退も検討するという。

 5月26日の星野監督休養後、球団は「体を治すことが最優先」と繰り返し、復帰プランも白紙にしてきた。安部井チーム統括本部長は「落ち着いて治すというプロセスの中では、監督にご迷惑をおかけした」と視線を落とした。

 それでも全パの指揮官問題を混乱させた責任は楽天にある。監督代行が交代し、新代行は球宴での指揮を辞退。立花社長は「球団はオールスターのためにやっているわけではない」と理解を求めたが、『デーブ余波』が球界全体に迷惑をかける要因にはなった。

 結果として球団は信用を失い、星野監督が引き受けざるを得ない事態に追い込まれた。立花社長によると、現在は2本のつえを使いながら歩いているというレベル。今年の球宴は18日に西武ドーム、19日に甲子園で行われる。闘将は球団の責任を背負い、ユニホームに袖を通す。

 

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