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子宮頸がんワクチン勧奨中止なお継続- 「医学的評価は十分だが…」


 接種後に原因不明の慢性的な痛みなどの症状が報告されている子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)をめぐり、厚生科学審議会の副反応検討部会が4日開かれた。約4か月ぶりとなる審議で、1年以上にわたり中止されている接種勧奨が再開されるのかが注目されたが、新たな判断は示されず、勧奨中止の措置を継続することとなった。【烏美紀子】

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子宮頸がん予防ワクチンについて約4か月ぶりに審議を行った副反応検討部会

 部会終了後、桃井真里子部会長(国際医療福祉大副学長)は、「文献、症例、カルテの検討を含めて医学的な評価は十分してきた」とし、慢性的な痛みや運動障害を主とする副反応の症状にワクチン成分との因果関係はなく、「接種時の痛みや不安などをきっかけに引き起こされた心身の反応」だとする部会の見解を改めて示した。
 一方で、「心身の反応」が分かりにくく、「気のせい」「精神的なものが原因」「詐病」といった誤解が医療関係者の間にもあることから、「そこを理解されないと、患者さんは逆に症状を悪くする。国民、患者さんの理解を深めるために、どのような方向を取ったらいいかを検討している段階」と説明した。

■線維筋痛症の診断には異論も

 この日の部会では、「心身の反応」について専門家からヒアリングを行った。
 愛知医科大の牛田享宏教授は、厚生労働省研究班11病院の治療状況を報告した。それによると、HPVワクチン接種との関連が否定できない受診者は112人。継続的に状態をフォローできた70人のうち47人(67%)は、心身両面からのケアで痛みが改善しており、「不安が改善すれば、痛みの改善に向かっていける」とした。

 北里大医学部の宮岡等教授(精神科)は、一部で副反応との関連が指摘されている線維筋痛症について、「病態や原因がよく分かっておらず、専門家の間でもっと議論が必要な疾患。先走って病名を付けると治療に混乱が起こる」との考えを示した。


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( 2014年07月04日 22:29 )

関連キーワード:  ワクチン 厚生科学審議会



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