国会でもセクハラやじ「早く結婚して子どもを産まないと駄目だぞ」
4月の衆院総務委員会で、総務相らに質問していた日本維新の会の上西小百合衆院議員(31)=比例近畿、写真=に「早く結婚して子どもを産まないと駄目だぞ」と男性議員がセクハラやじを飛ばしていたことが3日、上西議員らへの取材で分かった。
東京都議会のセクハラに次いで国会でも発覚し、飛び火した形。上西氏側は発言者として自民議員の名を挙げたが、この議員は共同通信の取材に「記憶にない」と否定。上西氏や議事録によると、4月17日に衆院の分館で開かれた総務委員会で人口減少への対策などを質問中だった。上西氏が立った発言席に対面する自民党会派の席周辺からやじが飛び、周囲から笑い声や拍手が起こったという。上西氏は、やじに対しとっさに「頑張ります」と応じ、高木陽介委員長(公明)が不規則発言を控えるようやじを制止した。高木委員長は取材に「記憶がなく、特定は難しい」と話した。
上西氏は「やじに拍手喝采する議員の多さにがくぜんとした」と述べ、「議論するのが仕事と自任しているので、軽くいなして先に進むしかなかった」と振り返った。さらに「やじを飛ばす議員や一緒に笑う議員に少子高齢化対策などの議論ができるのだろうか」と憤る。「名乗り出たり、謝罪したりする必要はないが、容認した周囲を含めて考えを改めてほしい」と訴えた。
東京都議会では、みんなの党会派の塩村文夏都議(35)に自民党会派に所属していた鈴木章浩都議(51)=会派離脱=が「早く結婚した方がいい」とやじを飛ばし、その後、謝罪。塩村都議によると、ほかにも「産めないのか」などの暴言もあったが名乗り出なかった。
上西氏は2012年の衆院選に大阪7区から初出馬し次点、比例近畿ブロックで復活当選した。