【名古屋場所】稀勢の里、２８歳誕生日に綱取り「全力」宣言

　大相撲の大関・稀勢の里（２８）＝田子ノ浦＝が３日、２８回目の誕生日を迎え、名古屋場所（１３日初日・愛知県体育館）での初優勝と９８年名古屋の３代目・若乃花以来となる日本人新横綱の誕生へ向け気持ちを新たにした。この日は愛知・長久手市の部屋宿舎で、幕内・高安（２４）と三番稽古を行い１６戦全勝。稽古後に報道陣からケーキを贈られた稀勢の里は「全力を出し切る１年にしたい」と言葉に力を込めた。

　２７歳の１年間は２度の綱取りに挑んだが、いずれも失敗。賜杯にも手が届かず、初の休場も経験した。「いろんな経験をした。それを生かしてやりたい」と語った。０６年初の栃東以来の日本人Ｖへの期待も大きい。「そのためにいつもきついことを頑張っている」と賜杯を見据えた。サッカーＷ杯日本代表は残念ながら１次リーグ敗退となったが、角界の「日本代表」が名古屋の土俵で存在感を見せる。（三須　慶太）