面白いブラウザゲームを発見したので紹介します。

その名も「結衣ちゃんは革命家」

メインヒロインの河合結衣ちゃんは、世界同時革命を目指し政府転覆を企む革命戦士の女子大生。ひょんなことから結衣ちゃんと知り合いになった主人公は、革命闘争を通じて、結衣ちゃんと仲良くなっていくという、ギャルゲー風のブラウザゲーです。
マルクス主義ってなに？って方はニコニコ大百科のカール・マルクスの記事が詳しいです。



このゲームのメインヒロインの河合結衣ちゃん。ビジュアルが微妙に古くさい（奇面組？）ですが、性格はそれなりに良い子みたいです。しかし、この子タイトルにもある通り、革命ガチ勢なのです。



彼女は一体何がきっかけで革命戦士になってしまったのでしょうか。最初は、悪い先輩や友達に誘われたとか、大学での居場所探しとか想像していましたが、彼女は左翼運動を一人でやっているらしいので、生粋の革命戦士であると納得しました。



結衣ちゃんは純粋な性格をしているので普段から革命に向かって猛進していきますが、それでもやっぱり女の子なので、時々右翼に虐められて泣いてしまう時もあります。そんな時は主人公が慰めてあげれば一気に好感度アップです。相手が弱っている時にアプローチをかけるのは、恋愛でも布教活動でも基本です。

このゲームは攻略できるのは結衣ちゃんだけのようですが、サブキャラとして魅力的なキャラクターが登場します。例えば結衣ちゃんのライバルの太田真里。彼女は軍国主義者の右翼キャラです。



個人的には、ビジュアル的にも内面的にも結衣ちゃんより、こっちの太田真里のが可愛いと思います。リアルでいたらどっちもやばいことには変わりませんが、二次キャラとしてみた場合、ミリオタ軍国主義者の真里は「あいたたた〜」って感じですね。中二病キャラとしては通用しなくもないです。結衣ちゃんは完全にキチってます。ちょっとやばいです。



コレに比べればよっぽど太田真里のが好意が持てます。
太田真里は本人は真面目にやっているつもりでも、傍から見ると結衣ちゃんと違ってファッション右翼らしいです。







やっぱり太田真里は可愛いと思います。少なくとも、



コレよりはマシだと思います。真里はいい彼氏が出来たらさっぱり政治活動を止めそうですが、結衣ちゃんは彼氏が出来ても続けるどころか、彼氏にも運動に参加するように求めてきそうです。




トンチンカンとか、どの口が言うんでしょうか、謎でたまりません。

他にも主人公の後輩の内屋敷麻知が登場します。



内屋敷麻知は17歳の女子高生にして共産主義運動家ガチ勢という、エリート革命戦士です。一体彼女の人生に何があって花の女子高生で革命戦士やってるんでしょうか。悩んでいるのなら先生かカウンセラーに相談したほうがいいと思います。

ところでこのキャラ紹介「考えるより先に行動するタイプ。純粋な正義感から活動している。困った時はこういう人が一番頼りになる」とありますが、そんなヤツを頼りにしてるから実際の革命運動は失敗したんだというような気もします。

太田真里と内屋敷麻知は可愛いのですが残念ながら攻略対象外のようです。この二人が攻略できないのはバグに近いですが、そうなっているのだから仕方ありません。大人しく結衣ちゃんを攻略しましょう。



よく見れば結衣ちゃんも可愛くみえてくるはずです。信じることが大事なのです。

その他のサブキャラには資本主義者に土地を奪われようとしているおじいちゃんや、


悪役キャラの教授もいます。

結衣ちゃんの活動に好意を示してくれる教授や、アドバイスしてくれる謎のおじさんも登場します。



その他（コラでない）

こんなキャラたちに囲まれながら、主人公は結衣ちゃんと色々なイベントをこなしていき、好感度をあげていくというゲームですね。好感度によって結衣ちゃんとの関係が、友達→同志→恋人と変化していきます。好感度が低い状態で告白しても「ごめんなさい、主人公くんのことは単なる同志としてしかみれないの……」とフラれてしまうので注意です。

結衣ちゃんは進歩的な女性なので、あまり女性を見下したような選択肢を選ぶと「女性を物象化して見ないで！」と怒られてしまいます。物象化とは人間を物と見なす事ですね。
結衣ちゃんはいい雰囲気の時にも左翼用語を多用してきます。普通の女の子がカチューシャといえば髪留めの事を指しますが、結衣ちゃんが言う「カチューシャ」は戦旗派の作った火炎放射器のことです。ゲームではそんな場面はありませんが、エッチをする時にもそんなことされたら男としては萎えること受け合いです。

「あっ！　主人公くんのアソコがアウフヘーベン（止揚）してるぅ♡」

「ねぇ、私の下部構造はもう革命寸前なの……」

「出して、出して、中に出して、あなたの赤ちゃんを拡大再生産したい♡」

書いてて空しくなりました。

フィールドも色々です。主人公たちが通う都R大学。


最初は都立大学（首都大学東京）か立教大学かと思いましたが、都R（とある）大学というダジャレなようです。

サークルの部室もあります。


教授の陰謀によって部室棟の夜間使用禁止とありますが、僕の通っていた大学は部室棟の入り口に左翼運動家の実名があげられて立ち入り禁止とされているので、ここの教授はまだ優しいと思います。

革命戦士なのでアジトもあります。


このアジトは実は結衣ちゃんの部屋なのです。一人暮らしの女の子の部屋に行くというと普通のギャルゲーではドキドキなイベントですが、アジトなので全くドキドキもワクワクもありません。彼女の部屋にモザイクがかかっているのにピンクな香りが欠片もないのです。ある意味健全です。

このゲームには左翼の専門用語がよく出てきます。「結衣ちゃんと仲良くなりたいけど、難しい言葉は分からない……」という人も安心して下さい。作者がちゃんと用語集を作ってくれています。

このゲームは作者の実際の運動の経験を元に作っているのでリアリティーは抜群です。例えば、ゲーム内の専門用語解説の「トロツキスト/スターリン主義者」。ごちゃごちゃムズカシイ言葉は一切使わず下のように説明します。



分かりやすいですね。

他にも当時アジトで飼っていた猫や、実際の革命同志をそのままだしたりと、作者の趣味というか実体験が丸出しです。

ゲームシステムは基本的には単純明快です。結衣ちゃんが話しかけてくるので、それに答えれば結衣ちゃんが反応してくれて好感度が上がり下がりするというだけです。
実をいうとこのゲーム結衣ちゃんの好感度を上げるのがかなり難しいです。



と、このように結衣ちゃんがマルクスについて語っているので、それに同意したら、



急に冷めます。会話によっては、結衣ちゃんにまともな人間の感情が宿っているのか怪しいレベルのクールダウン具合を見せる時もあります。当然好感度は上がりません。
成功すると、


と言ってくれますが、中々この反応は貰えません。大抵はさっきのように素っ気ない態度か、



の様に退屈させてきます。何が難しいって、会話の内容でどれを選べばいいのかまるで分からない所です。せっかく結衣ちゃんの話に合わせてあげてるのに、好感度が下がることもよくあります。正直途中から結衣ちゃんにムカついてきます。
そもそも結衣ちゃんはまともに主人公と会話する気があるのか怪しい場合があります。何の脈絡もなくヒスを起こして主人公を殴ってくることもあります。



よく分からないままに「穏やかに反論」を選んでみると、



と、訳の分からない事を言われて好感度が下がりました。勝手に怒って殴ってきて、反論したら組織的パラダイム云々いってくる女の子は、僕的にはちょっとナイですかね。

このゲームの特殊な所は一回会話すると５分間をあけないと、次の会話が出来ない所です。なので会話する→反応する→５分あけるの繰り返しになります。一度に一気に進めることが出来ないので面倒なシステムだとは思います。

このゲームは以下のURLから遊べるので、みなさんも是非かわいいかわいい結衣ちゃんと仲良くなって下さい。ゲームURL(http://bund.jp/modules/game/index.php?content_id=25)








ちなみにこのゲーム、フルボイスです。