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「善い行い」をすれば億万長者に? ”社会貢献”を評価軸にした、新たな成功の方程式とは

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「善い行い」をすれば億万長者に? ”社会貢献”を評価軸にした、新たな成功の方程式とは
「人生の成功」といえば仕事の成功だ、とする風潮に支配されている現代社会。しかし利益追求型の慈善投資会社アイリーニを率いるジョン・クルーグ氏は、既存の価値基準を覆し、”善い行い”で成功度を測る新たな評価基準をつくって、「人生の新しい方程式」を打ち立てるべきだと訴えました。( 2013 より)

【スピーカー】
Eirene社 創立者 

【動画もぜひご覧ください!】
大富豪はあなたの中に[日本語同時通訳]: ジョン・クルーグ at TEDxFukuoka

裕福な武器商人は、人生の成功者か?

ジョン・クルーグ氏:今日はシンプルなアイディアについてお話します。億万長者になるためのアイディアです。皆さんすでに、いくつかのアイディアをお持ちかもしれません。それがどんなアイディアであれ、今はちょっと隅に置いておいてください。何故なら今からお話しするのは、既存の億万長者の概念とは一切関係のない物なのです。でもとても価値のあるものです。

では一緒に、そのアイディアを見つけましょう。現在の世界における成功の方程式、いわゆるメディアで目にするほとんどの話というのは、こちらです。

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「金は天下の回り物」ですね。でもこれは、本当に真実なのでしょうか? 私たちは「経済力=成功」、もしくは「仕事の成功=人生の成功」と見なしがちです。ただ、これには問題があります。

例えば武器の取引を見てみましょう。これはとてもわかり易い例です。世界の武器取引は、毎年平均40億から60億ドルに登ります。とても儲かる商売ですし、関わっている人々は、既存の成功モデルでは「成功」と言えます。けれど問題は、武器は外部に多大なマイナスの影響を与えるということです。私たちの多くにとっては、武器取引は命を育む物でもなければ、幸せを作り出すものでもありません。

既存の方程式では、果たして私たちはどのような結果を得ているのでしょうか? もし私たちが小学生で、成績を付けられるとしたら、落第しています。もっとうまくやれるはずなのです。

世界には大きな課題がたくさんあります。私たちが直面する課題は貧困に始まり、暴力的な過激主義、資源をめぐる争い、機会の不平等など、まだまだあります。もちろん完璧な人生なんてありません。でも私たちは、今よりもっと頑張れるんです。結局のところ、地球は一つしかないわけですから。では、どうやったらいいんでしょうか?

「善い行い」を数値化して導き出す、新しい価値基準

私が提案したいのは、まず私たちが一歩下がって、”地球の脳内の配線を変える”ということです。新しい方程式を探し出すために、地球規模の意識改革をしましょう。既存の成功の方程式というのは、もう機能していませんから。では、何が私たちを妨げているのでしょうか? みんなよりよい社会を作りたいと望んでいるのに、何故良い社会に到達していないのでしょう?

ときどき人を怖がらせる、恐怖というものがありますよね。恐怖ってそういうものです。けれど恐怖は、成功するために必要なものでもありますから、恐怖を受け入れ、それを克服する必要があります。もしあなたが持っている潜在能力を発揮したいのであれば、恐怖こそが進むべき道なのです。恐怖とは、すばらしいコンパスなのです。

では、どうすればたどり着けるのでしょうか? 恐怖は何から来るのでしょう? 責任なんです。責任は何から来るんでしょうか? 実際に何かを成し遂げる時には、責任が生じます。私がとても尊敬する二人の人物は、素晴らしいアイディアを持った、ピーター・ドラッガーとガンジーです。

ガンジーは言いました。「世界に変化を求めるなら、自らが変化になりなさい」。ドラッガーは言いました。「測定できるものは、実行可能である」。

この二人の言葉を合わせると、「世界の変えたい変化の度合いを、数値化しなさい」となります。では、どうやって私たち一人一人の人生における、善い行いの数を測定できるんでしょうか? 私はこの数値を「Life Force Number」と呼んでいます。とてもシンプルなんです。測定値は完全ではありませんが、人生におけるもっとも重要な事である社会貢献にどう取り組んでいるか、知ることが出来るんです。

娘の悲劇から成功の道へ

これから何人かの幸せな方々の話をします。彼らはハッピーで、なおかつとても成功しています。どれだけ稼いでいるかではなく、自ら見出した人生の価値によって、彼らは成功しているんです。私は数年前にセネガルに行き、この男性と出会いました。

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彼はの名前はエルハイジといい、娘のエイミーの写真を持っています。エイミーは八歳のころ、ひどい殺人者に殺されてしまいました。この殺人者は、毎分一人の子供を殺しているんです。この殺人者とは誰でしょうか? 実は、蚊なんです。彼はこのひどい経験によってショックで何もできなくなるどころか、逆に行動に駆り立てられました。全く違うことをしようと決意したんです。

本来ならこのまま流されていってしまいそうなことに対して、立ち上がって、もうこんな状況受け入れないと決め、”マラリア・ゼロ”のコミュニティーを作ると宣言しました。どうやったんでしょう?

鬼のように勉強し、様々な技術の使い方を学び、結果、成功しました。とても一生懸命働き、学びました。彼は本当にハッピーになったのです。一つの村を救った、一人の男の話でした。不思議なことに次から次に助けを求める人が集まり、60の村が彼に助けを求めたんです。彼は5万人の命を救いました。かなりすごいことです。彼はモデルを構築し、国中がその影響を受けました。セネガル中が彼の技術を学んだんです。

もし彼の「Life Force Number」を計算すると、彼の勇気によって、彼が今日までにプラスの影響を与えた人数は、世界中で約1,300万人となります。お金はほとんどかかっていません。これは大成功と言えると思います。

1000万ドルの義援金を集めた10歳の少女

別の話に移りましょう。皆さん2005年のハリケーン、カトリーナを覚えているでしょうか? アメリカで多くの人がテレビを見ていたように、その時ある女の子はこんな映像を見ていました。

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ハリケーンカトリーナによって破壊された、ニューオリンズの映像でした。でもこの十歳の女の子は、普通の十歳の女の子ではなかったのです。何かしたいと思い、行動しました。

彼女は外に出て近所のドアを叩いて回り、支援を募り始めました。それを地方の記者が取り上げ、全国放送でも出るようになりました。他の子供たちも彼女が何をしているのか知り始め、電話をかけてくるようになりました。「私たちは何をすればいい? 仲間になるには? 活動に参加したいんです」と言って。彼女はとても忙しくなりました。

彼女はタリアリーマンと言います。はるか遠くに住んでいたにも関わらず、彼女はニューオリンズの人々に、変化をもたらし始めました。どんな人であっても、たった十歳の子供であっても、とてつもない変化を与えられることを、彼女は証明しました。彼女の起こした変化とはなんでしょう? ひとりの少女がひとつの町から始めました。共に活動する1,200万人の子供を集め、みんな一生懸命頑張りました。

彼女たちが集めた1000万ドルは、カトリーナ救援金において、アメリカのトップ5の企業寄付に相当するんです。すごいですよね。現在、彼女は4大陸20か国で活動しています。控えめに見積もったとしても、彼女の「Life Force Number」は2000万人以上です。彼女と比べると、自分が怠けているように思えます。

飢餓を無くすため、研究室を飛び出し奔走した人類学者

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次の話も、興味深く珍しいものです。人類学者が、世界に蔓延している疫病の治療法を見つけるんです。簡単な事ではありません。彼が治したかった疫病とは、飢餓の事です。アメリカでは大きな社会問題であり、世界的な問題でもあります。では、どうやって飢餓を治すんでしょうか? 彼にとってはロックンロールが全てでした。でも、これっていかにも、研究室で見つけられる解決法ではありませんよね。

そのシドとは昔からの友人で、ロックとロックコンサートを愛する男です。彼はコンサートのバックステージに食べ物がたくさんあるのを知ってから、出入りするようになりました。最高のバンドには最高の音楽、最高の音楽には最高の食べ物がついてきます。でも、無駄に廃棄されるのです。売店やまかないの10%が、結局ゴミになります。

シドはそれが問題だと考えました。そして一晩、食べ物をもらえないかとエアロスミスに頼んだのです。150人に食べさせられました。翌週も同じことをし、夏の間中続けました。250ものバンドに頼みました。そしてスポーツチームや大学、学校などもまわりました。アメリカ中の食べ物を集め始めたんです。私が彼にあった時、彼は数万人に食べ物を提供していました。

私たちはこのアイディアを、連邦政府に提出しようと思いました。2ページの法案を5人で書き上げ、議会へ提出し、可決されました。「Federal Food Donation Act」と言います。その法案は、彼のアイディアがどんなにすごい物かを示してくれました。シドは昨年12月で、10億人に食べ物を提供したことになります。

彼の「Life Force Number」は5000万人……いや、もっと大きいでしょう。私の見積もりは控えめですから。10億食の提供は、一つのアイディアから始まりました。彼、やってくれますよね。

貢献は報酬として必ず跳ね返ってくる

最後は、1922年に人生のチャンスを探しに、海を越えてアメリカに渡った少年の話です。着の身着のまま持ってきたのは、小さな馬のおもちゃだけでした。アメリカに着くと、彼の母親と一緒に、義理の父となる人と暮らし始め、義理の父から「学校はもう終わりだ、辞めなさい」と言われ、つまらない仕事を強要されそうになりました。

そして14歳で家出をし、学校の先生が大恐慌の真っただ中にもかかわらず彼を一緒に住まわせ、衣服を与え、教育を与え、優しさの大切さを教えました。その少年がどうなったと思いますか? 面白いことに生涯において200社以上のビジネスを立ち上げ、成功させました。じきに類まれな慈善事業家になり、肺血症、ガン、糖尿病の研究の進歩に貢献しました。

コロンビア大学や英国議会図書館にも、多大な寄付をしました。この女性のおかげで、彼は世界に変化をもたらしたのです。1980年代には、アメリカでもっとも豊かな人物とされました。既存の成功モデルと新しい成功モデルの両方とも、成功したんです。その人とは、私の父でもあります。

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このおかしな服を着せられているのが私で、その隣が母です。父の人生の最後に質問しました。今まで長い人生で出会った人たちの中で、最も成功していた人は誰ですか? 彼は少し考えて、「デュラットさん」と答えました。誰でしょう? それは、あの学校の先生だったんです。彼女が引き取った家出少年は、一生をかけて彼女に恩返しをするために働いたのです。

世の中を変える変化をもたらしたのは、父ではなくデュラットさんだったのです。彼女は超が付くほどの億万長者になりました。貢献というのは必ず、報酬として跳ね返ってくるということです。10億に到達するにはたくさんの仕事をしなくてはいけませんし、チームワークや勇気も必要です。でもすべては一人から始まるんです。一つのアイディア、一人の人。どんな人でも出来るんです。

つながりの力とアイディアの力を持ってすればとんでもないことが出来ます。まさにあの4人のように。世界はヒーローたちを求めています。現在直面している問題を解決するだけではなく、人生の新しい方程式を作りましょう。そうすることで私たちも、デュラットさんのような億万長者になれるかもしれません。ありがとうございました。

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